2013年3月2日

飛桃

先週、所用で故郷の大阪へ行って来た。
鮭は故郷へ帰る
私も故郷へ帰る
ピーチという名の飛行機は何故か鮭の婚姻色を彷彿とさせるデザインであり、空港で出発待ちをしている私の頭の中はこの二つの画像の類似点が妙に引っかかっていた。ひょっとしてそれを狙ったデザインなのか?

噂通り、この飛行機は「格安」を通り越して「不安」を覚える程安価な運賃であった。新千歳空港から関西新空港までたったの2,970円なのである。ちなみに、新千歳空港までのリムジンバスは3,300円だった。本当に飛ぶのか?何か落し穴があるのではないか?と疑わざるを得ないような価格設定である。

実際に乗ってみると、機材は最新型のA320でシートも革張りである。座席数を増やしているせいで前席との隙間が狭いともっぱらの評判であったが、私の脚の長さはLCC仕様に準拠しているので何の問題も無く収まった。悔しい…。

航空券予約が有料、預ける荷物が有料、機内食も有料と、他の航空会社ではあり得ないような手数料が設定されているが、これらのサービスが不要である客(私のことだ)には好評である。

機内に荷物を持ち込むことも可能だが、折角なので私は手ブラで搭乗することにした(荷物は前日に宅配便で北海道へ送った)。お蔭様で荷物チェックやら受け取りなどの面倒な手続きも不要で、機内では不用意に声を掛けられることも無く何の邪魔も入らずに関西新空港へ到着したのであった。まるで地下鉄にでも乗るかのような感覚で乗り降り出来たので非常に満足したのであった。

何も余計なサービスをしないという思い切った、と言うか割り切った運用は潔さを通り越して清々ささえ漂うものであった。他の航空会社を利用する時に感じる煩わしさが一切無かったので、こういう航空会社が増えてくれるのを願う私であった。

空港から実家へ向かうためにリムジンバスに乗ってみると、湾岸線の道路幅が妙に狭く、大型トラックが窮屈そうに走っている。突き当たりにはWTC(ワールドトレーディングセンター)が見えており、その辺りに実家がある。最寄りの鉄道はニュートラムという無人運転(お猿の電車かい)のモノレールのようなものが走っていて、それなりに便利な立地ではある。
狭い道路幅とWTC
元気な親を久しぶりに見て安心すると共に、北海道に無い食べ物を物色し始める私であった。大阪にあって北海道に無い食べ物…、ありそうで無い。結局、河豚くらいしか思い付かなかったので、てっさ、てっちりなど河豚ばかり食べていた。骨せんべいが意外とうまかったな。てっさ=てっぽうさしみ=鉄砲刺身=当たったら死ぬ刺身。うまかった。

ひたすら飲んで食って遊び回って北海道に戻って来た。帰りも飛桃航空は2,970円で私を北海道まで快適に運んでくれました。