ラベル 室内環境 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 室内環境 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年6月10日

冷蔵庫

 これまで使っていた冷蔵庫のサイズは約400リットルで、多少買いだめしても十分な収容サイズであった。機能も問題なく、ずっと故障知らずであまり不満も無く使って来たのである。

 ただ一点だけ不満があると言えば、それは冷凍庫の容積が少ないことであった。

400リットルの旧冷蔵庫
 

ネットや家電量販店などで最近の冷蔵庫を見ると、なにやら使いもしない機能満載であったり、他社との差別化のためだけに搭載された感が満点の機能やデザインばかりであって、あまり購買意欲を駆り立てるようなものでは無い。

とは言いながらも、ここ最近はコロナ禍のせいもあり一度に買う食材の量が増えたので、もう少し大きな冷凍室が欲しくなってしまったのである。ただ前述のように魅力的な冷蔵庫はなかなか見付けられず、買い替えをすべきかどうか考え倦ねていた。

まあ考えてばかりいても何も解決しないので、重い腰を上げて家電量販店へ出向いて片っ端から製品を見比べてみた。どれもこれも大差無かったのだが、私の要求するものと売れ筋と呼ばれる最新の冷蔵庫との求める方向に大きなズレがあることが分かったのは大きな収穫であった。

そのズレとは……。

最近の冷蔵庫は幅が60-65cmのものが主流で、600リットル程度になるとその幅が68-70cmになる。

幅が狭すぎである。

その代わりに容積確保のために奥行きが70cm以上もある。

深すぎである。

私の欲しい冷蔵庫は容積が500〜600リットル、横幅は80cm以上、奥行きは50cm程度、冷凍室が200リットルである。機能としては、野菜室は不要、自動製氷機能は要らない、パーシャルなんとかチルドなんとかは無意味、という最近のトレンドを真っ向から否定するものである。

もはや「ズレ」なんてものでは無い……。

冷蔵庫の奥行きは深過ぎると、奥に食材が隠れがちでありドアを開けた時の視認性に難点がある。さらに食材が迷子になって後日変わり果てた姿で発見される確率が高まるのである。

冷蔵庫の横幅は広くても全然問題無く、まあ広ければ広いほど使い勝手が良い。業務用だと180cm幅の物まで売られていることからも明らかである。

ドアは両開きのいわゆるフレンチドアが良いと思う。しかしながら、このドアは横幅が80cm以上無いと非常に使い難いため、その欠点ばかりが目立つ結果となる。

これらを満たす冷蔵庫は数は少ないものの幾つかは見つけることが出来た。

(1) 全ての要求を満たす冷蔵庫

 
(2) 潔い設計の冷蔵庫


(3) サイズがぴったり   
(3) 中のレイアウトも合格

(1)の冷蔵庫が最有力候補であったが、さすがに大き過ぎた。(2)はデザイン、サイズ共に合格であり、左側全部が冷凍室、右側全てが冷蔵室という潔い設計に心を奪われたが、使い勝手の点で見送ることになった。結局、(3)の冷蔵庫を買ったのである。

全幅830mm、高さ1825mm、庫内の奥行き510mm、全ての点で合格であった。冷凍庫に至っては容量こそ180リットルと少し小さいものの、中が6つの引き出しに分かれていて使いやすく、製氷室も製氷モードをオフにすれば普通に冷凍室として使用出来る。

我が家のキッチンにジャストフィット

実際にキッチンに運び入れ使い始めたが、予想通りに使い勝手はよろしい。奥行きの狭さはかなりポイントが高く、横幅はもう少しあっても良かったと思えるほどである。横幅70cm以下の狭い冷蔵庫を買っていれば間違いなく後悔したであろうと実感出来る大きさである。

まあ見た目が業務用冷蔵庫っぽいのが何とも……。

あと、最近の冷蔵庫だけあって消費電力は以前のものの80%程度なのは流石である。お陰で先月の電気料金は過去最低を記録したよ!

2019年6月13日

FLACとアンプ

最近は音楽をFLAC形式で聴くことが殆どになってしまった。AACとかMP3などの不可逆な圧縮音源を聴いていると、何だか違和感しか感じなくなっているようである。年齢のせいで高音域が可聴域から外れつつあるんだろうか?いや、音域の分解能の問題なのか…?

まあそんなに高級な音感を持ち合わせている訳でも無いので、そこそこの音響機器で満足している訳である。一応ハイレゾ対応のディスクリート構成のアンプと聴き比べてみたのだが、普通のアンプでも十分満足感が味わえたようだ。

そこで、というわけでは無いが、またアンプを作ったという話である。
  1. Mac miniという小型パソコンを分解する。
  2. 中身を捨てる
  3. 代わりにYDA138使用のアンプを放り込む
  4. 配線する
  5. 蓋を閉じる
  6. 音を出す
丸で囲った部品がMacの中身
中身を出されたケース
YDA138
コネクタを無理やり付ける
上面から見たアンプ
特に目立った欠陥やノイズも無く、それなりに良い音が出たのであった。


久しぶりのハンダ付け作業だったけど、 なんとか一発で完成したよ。

う〜ん、今回もオチが無いな…。

2018年6月19日

謎の機械

先日、某所からちょっと気になる機械を入手したのである。それは私が幼少の頃に欲しくてたまらなかったものであるが、今となっては代わりがいくらでも溢れているご時世なので、もらって帰るべきかどうか0.6秒程考えてやっぱり持って帰ったのである。

それは、
KENT TY-5P!!

その形と言い、色と言い、怪しさ満点の機械だが、これは電源装置なのである。

電源装置とは、読んで字のごとく電気を供給する機械である。つまり、商用電源から受電し、この装置の中で降圧、整流して出力端に供給する装置である。 

もっと簡単に言えば、、いわゆる家庭のコンセントから電気をもらって乾電池と同じような種類の電気に変換してくれる機械である。今だとACアダプタと呼ばれる手の平に乗る大きさの装置が同じ働きをする。まあスマホの充電器もこの一種だと言った方が分かり易いかも知れない。

この機械はかれこれ40年以上前に製造されたものである。 今のACアダプタと比べると、大きく、重く、消費電力が大きく、持ち運びが不便で、取扱いが面倒と、まったく良いところ無しである。

まあそんなことはどうでも良くて、早速中を分解してみるのである。もちろん、分解する必要は無いし、目的も無い、 効果も無い、おそらく意味も無い、というのはいつもの通りです。

セレン整流器!
分解してみると、 やはりというか整流器にはシリコンダイオードではなくセレン整流器が使われていた。巨大なオレンジ色に輝くその部品は薄くて四角い部分が放熱板であり中心の棒状のものが本体である。

私が子供の頃には既に使われなくなっていた部品であり、名前は知ってはいたものの実物を見るのはこれが初めてかも知れない。今だと博物館に行かなきゃ見られないのではないだろうか?

これが4連接続で全波整流になっている。今風に言えばダイオードブリッジか?いや、今時ダイオードも単体で使うことは無いからもはや死語か…。

回路図も全波整流
ケースには回路図が記載されており、分解してみた中身と同じであった。なかなか誠実な製品作りである。というのも、最近は等価回路しか無い場合が殆どだものなぁ…。

さて、これを組立て直して、例の装置に接続して設置してみると…、ただの怪しい物体である。友人に見せたら「時限爆弾の起爆装置?」と好評であった(違う)。

あの場所に設置した
  一応、電圧が可変なのでその時々で変化を楽しめるようになっている。

こういうものが部屋の中にあると、何かうれしいのである。

2017年12月27日

工事中断

外は寒い。
水が凍る。
砂も凍る。
腰が痛い。 

そして、まだまだ先は長い。

という訳で、あっけなく工事は中断しました。
大変疲れました。 

なので、立入禁止は解除です。出入り自由です。
でも、出かけている日も多いので、事前に連絡を忘れないでね。


2017年10月23日

立ち入り禁止

 その後、清浄肉塊は丸ごと炭火の上で豪快に焼かれてみんなの胃袋にビールと共に消えて行った。そして間もなく秋は終わりを告げるように空に大きな虹を描いて去って行った。もう外で食事を楽しむ季節は終わってしまったようである。



庭から見える虹
ここは見晴らしの良い高台に位置するので、虹は端から端まで見渡せるのだが、大き過ぎて28mm相当の広角レンズでは全体を写せない。でも、肉眼ではちゃんと見えるし虹はいつも2重の虹蜺である。「虹」がオス、「蜺」がメスらしく、空中で1度屈折反射したものが内側の虹で2度反射したものが外側のメスらしい。今回もちゃんと見えたのだが、良く見るとなんとさらに内側にまた別の虹がうっすらと見えたのである。案の定、写真には写っていなかったが、あれは何なんだろう?


の端っこ
 2階の窓から写真を撮り直したけど、やっぱり三つ目は写らなかった。でも、その代わりに虹の端っこが見えたのである。森の手前に虹の端が見え、そしてそのまま地面に接している。


日と牧草ロール
モヤ
 朝晩の冷え込みも徐々に増し、空気が澄み渡って清々しい。例年より一ヶ月遅く10月に入って収穫された牧草がロールになったまま畑に取り残されており、ここだけ夏の終わりの記憶を留めている。

初冠雪
さらに翌日

翌日は近くの山に雪が降り、文字通り日一日と冬が近付いていることを実感させられる。夏のロール、秋の紅葉、そして初冠雪が同居している秋の終わりの僅かな瞬間であった。

さて、長年の懸案事項であった重量物皮下脂肪じゃ無いよを何とかしなきゃならない。我が家は懸案事項だらけではあるが、その最たるものにようやく着手することにしたのである。

重量物その1
 その存在目的が不明であった750Kgの「重量物その1」を片付け、本来の目的である「重量物その2」に変身させる作業である。重量もアップし1290Kgになる予定である。ガラスの腰を労りながら細々と作業を続ける予定である。

果たしてどういう結果になるのであろうか?今年こそやり遂げるのだろうか?
ということで、作業が終わるまで

我が家に遊びに来てはいけません!

です。

2017年5月31日

大収穫祭

大葉、紫蘇、シソ。そう、サラダや添え物として名脇役の植物である。しかし、一度に食べる量は大したことは無い。かと言って2~3枚だけ購入する訳にも行かない。冷凍保存も試してみたが、手間の割には得るものが少なく諦めたのである。

そこで登場するのは自家生産である。我が家には大きな庭もあるし、良い畑の土にも恵まれているのだが、それ以前に大きな問題を抱えており家庭菜園に手を出すことが出来ないのである。理由は秘密。

そこで登場するのが室内育成栽培である。我が家には大きな空間もあるし、良い畑の土にも恵まれているのだが、それ以前に大きな問題を抱えており室内育成栽培を開始することが出来ないのである。この理由も秘密。

そこで登場するのが、完全人工培養環境である。買ってきた培養土をプランターに入れ、これまた買ってきたシソの種を蒔くのである。


専門店で購入したシソの種
 種はホームセンターなどでも売られているが、失敗するのも嫌なので樹生園という名の専門店で購入し、しっかり育て方や手入れの方法を聞いて来たのである。

10日ほどでうまい具合に発芽し、双葉が出現し、さらに本葉へと成長したのである。本葉はまだまだ小さく何の葉っぱであるか判別が困難であるが、そもそも私は植物の種類なんてさっぱり分からないので結果は同じである。

しばらくすると、小さな変な虫が発生したのである。おそらくアブラムシとか言う奴だと思うが、名前が判明したところで何処かへ去ってくれる訳でも無いので駆除方法を考えることにした。シソは葉っぱを食するために育てているので農薬の類は避けたい。かと言って一匹づつ排除するには数が多過ぎる。

調べてみると、食酢が良いとかお茶の葉っぱが効くとか書かれてあったが、我が家の虫は平気なようで、知らん顔をして葉っぱの上を歩いているのである。コーヒーの出がらしも試したが結果は同じであった。

そこではたと閃いたのである。春になってからというもの、冬眠から覚めたテントウムシが数多く室内を飛び回っており、見つけては捕獲して屋外へ逃してやっていたのだが、こちらも数が多過ぎて困っていたのである。この困ったもの同士を戦わせてみてはどうだろうか?

葉っぱの上を歩くテントウムシ
アブラムシを捕食するテントウムシ
ただの思いつきではあったが、厄介者のテントウムシは見事にアブラムシを食べてくれたのである。テントウムシはほとんど休むこと無く、せっせと葉っぱから隣の葉っぱへと渡り歩き駆除を続けていた。

ただし、テントウムシもそう都合良くプランターの中でおとなしくしてくれる訳も無く、気の向くままに脱走を試みるのである。奴らには羽があるので自由にプランターを飛び出してしまうのである。しかたが無いのでテントウムシ専用捕獲機を使って捕まえて、再びプランターへと戻してやるのである。

脱走中のテントウムシ、この後飛び立つ
これまでは室内を飛んでいるテントウムシ一匹につき一度だけ捕獲し、その手で屋外へ放ってやっていたのだが、この天敵システムを導入してからと言うものは、テントウムシの数×脱走回数分だけ捕獲しなければならないので、これまでの何倍もの時間をテントウムシ捕獲に費やさなければならなくなったのである。

そうこうしている内に葉っぱも大きく育ち、このペースで行けばあと数週間で収穫出来そうで、期待に胸を踊らせていたのであった。

しかし、その後驚愕の事実が判明したのである。それは…

華麗な変身を遂げたシソ?
シソの種を蒔いたのに、収穫する時にはチンゲンサイになっていたのである!

どこからどう見てもチンゲン菜である。成長途中から何かおかしいと思っていた。葉っぱが大きくなるにつれ、私の知る「シソの葉」の姿からどんどん離れて行き、スーパーの野菜売り場の2段目手前に鎮座する特売のチンゲン菜に似て来たのである。

こいつは途中で変身したのだろうか?突然変異であろうか?それとも私が購入時に「紫蘇」の文字が読めなかったのか?それとも「シソ」という名のチンゲン菜の品種なんだろうか?

と言う訳で、チンゲン菜の大収穫祭に変更になってしまったので、今夜は牛肉とチンゲン菜のヌーベルシノアで頂くことになりました。

今度はカブを育ててみようと思う。そしてこのチンゲンサイと掛け合わせてみよう!同じアブラナ科なのでうまく行けば立派な白菜が出来るかも知れない。









2017年1月1日

謹賀新年2017

初日の出 2017年
昨年は驚異の速度で家作りが進み、これまでに無い快適な冬を迎えることが出来ました。その後も内装を中心にせっせと作業を続けています。

今年もがんばります。

2016年12月22日

水道管のトラウマ

私が以前勤めていた会社は、いわゆる外資系の会社であり本社はカリフォルニアにあった。非常に変な会社で、合理的というかドライというか日本の慣習に従うつもりはさらさら無い組織であった。

成果さえ出れば細かな規則は不問、というより就業規則そのものが無かったのである。このあたりは私と非常にウマが合う組織であった。私は気の向いた時に出社し、気が済むまで仕事をし、気が乗らなくなると帰宅、働く気分になれない日は出社しないという自由奔放な生活を送っていたのである。入社の翌月、通勤さえも面倒になってしまった私はこの会社のビルの斜め向かいのマンションに引越して、徒歩通勤15秒、ドアからドアでも1分という至近距離に住んでいた。会社のコードレス電話の子機を自宅に持って帰っても通話可能な距離であり、傘も要らないお気楽な生活であった。

仕事の殆ど全てがアメリカと歩調を合わせていたので、時差の関係で出勤時間は夕方頃になり退社は明け方になることが多かったのである。そして、サンクスギビングデーからクリスマスまでのホリデーシーズンは休暇気分でゆっくり仕事が進んだが、年末年始は逆に日本のような雰囲気は皆無で、元旦もバリバリ働いていた。

忘れもしない1月3日午前4時50分、自宅に戻った私は音楽を聞きながら夕食(なのか?)の準備を始めようとしていた。とりあえずビールでも飲むかと、栓を開けた瞬間「ポン、プシュー」と言ういつもの音に続いて、「バシュッ、ドドドド、バシャーッ」というとても大きな音がしたのである。一瞬何が起こったのか理解出来なかったが、その音は止まることも無く続いており、それは浴室の方から聞こえて来たのであった。

恐る恐る廊下奥の浴室の方を見ると、そこには破断した水道管とそこからすごい勢いで吹き出す大量の水であった。茫然自失。1分もしない内にその水は川のように流れて来て、瞬く間に3LDKの全ての部屋が床上浸水したのである。

私はエレベーターを待つのが嫌という理由で、10階建てのマンションの2階を選んで住んでいた。一階は駐車場なので、夜中に室内で踊って騒いでも誰にも迷惑をかけないで済むという、とても恵まれた環境であった。しかし、私の部屋の奥にある配管エリアには、2階から10階までの各部屋に給水するため、普通の家にある何倍もの太さの水道管があり、その一部が何故か部屋の中に露出していたのである。そして、その太いパイプが突然外れてその太さと同じ水柱が床から天井まで届く大噴水となって我が家を襲ったのであった。

正月の夜明け前、こんな時間にどうすれば良いのか分からなかった。元栓がどこにあるのかも知らないし、管理会社の電話番号も知らなかったのである。途方に暮れた私は、ふと最上階に大家さんが住んでいることを思い出し、急いで玄関のベルを鳴らしたのであった。正月気分で寝ていたであろう大家さんは驚きながらも急いで駆けつけてくれたが、彼らが元栓を閉じた時には既に室内はプールのようになっていたのである。プカプカといろんな物が浮いており、まるでマンガを見ているようであった。

低い位置にあった電化製品はほぼ全滅、家具も全て下部は水につかり、無事だったのはベッドの上の布団とハンガーにかかっていた服くらいのものであった。寝ることも出来ず、また世間は正月モードなので引越し先を見つけるのも大変であった。仕事が忙しかったので会社に寝泊まりしながら、仕事の合間に正月ムード漂う不動産屋めぐりをして、ようやく4日後に700m離れた所に転居先を見つけたのであった。

このような、二度と経験したくない出来事があったため、私は水道管を見るとえもいわれぬ不安と不信を感じる体質になってしまったのである。


2016年8月20日

驚愕のD級アンプ

河川が凍結した話をしていたと思ったら、いつの間にか春が過ぎ、夏が到来していた。そしてもう初秋のかほりが…。

実はつまんない理由でこのブログへアクセスするためのパソコンとしばらく離ればなれになっていたので、更新する術がが無くボーッと時間を無為に過ごしていました。

さて、久しぶりの更新に全然相応しくない話題なのだが、最近買った驚愕の物体の話である。そいつは航空便で我が家へやって来たのだが、名前も無ければ説明書も何も無く、 丸裸の物体がひとつコロンと入っていたのである。そいつの姿は…、

小さな怪しい電子部品

プチプチの中身はこの赤い基板だけだった
この500円玉より少し大きいだけの電子部品は、実はれっきとした完成品のアンプである。アンプ、つまりこれにスピーカーを繋げば音が出るというものである。昭和風に言えばステレオ装置、20世紀風に言えばミュージックコンポ、今風に言えばデジタルオーディオシステムと呼ばれている装置の中核に位置する増幅装置というものである。もっと簡単に言えば、ボリュームと呼ばれる比較的大きめのダイアルを回すとスピーカーから出る音が大きくなったり小さくなったりする装置のことである。

赤い基板の中央にある小さな銀色の正方形の金属の下に隠れて、6mm四方の小指の爪先の半分にも満たない部品が取り付けられているのであるが、そいつがこの製品の主要部品である。名前をPAM8610という。
 Key Features
■ 10W@10%THD / Channel Output into a 8 Load at 13V
■ Low Noise: -90dB
■ Over 90% Efficiency
■ 32Step DC Volume Control from -75dB to 32dB
■ With Shutdown/Mute/Fade Function
■ Over Current , Thermal and Short-Circuit Protection
■ Low THD+N
■ Low Quiescent Current
■ Pop noise suppression
■ Small Package Outlines: Thin 40-pin QFN 6mm*6mm Package
■ Pb-Free Package (RoHS Compliant)

General Description
■ The PAM8610 is a 10W (per channel) stereo class-D audio amplifier with DC Volume Control which offers low THD+N (0.1%), low EMI, and g o o d P S R R t h u s h i g h - q u a l i t y s o u n d reproduction. The 32 steps DC volume control has a +32dB to -75dB range.
■ The PAM8610 runs off of a 7V to 15V supply at much higher efficiency than competitors’ Ics.
■ The PAM8610 only requires very few external components, significantly saving cost and board space.
■ The PAM8610 is available in a 40pin QFN 6mm*6mm package.

 この小ささからは想像もつかない、すごい性能を持った部品である。8Ωの負荷で左右それぞれ10W、4Ωだと実に15Wの音声出力が可能である。普通のスピーカーを接続してボリュームを最大にすると、もれなく近所から苦情が来る程度の音量が出ると言うことだ。また、最近のデジタル部品らしくエネルギー効率が90%を越えている。つまり10W+10Wの大音量でスピーカーを鳴らすのに、乾電池や小さなACアダプタでも駆動出来るということである。

 さらに、過電流防止機能や異常高温による自動停止機能も組み込まれている。おまけに鉛を含有しない今時の環境に配慮した設計である。

これだけでもすごいけれど、こいつはアンプを作成するのに必要と思われる部品の殆どをこのパッケージの中に組み込んでおり、いわゆる外付けの部品が殆ど必要ないのである。これだけ全部入って6ミリ四方のプラスティックにギューっと詰め込んでいるのである。お陰でこの基板には数える程の抵抗とチップコンデンサ以外には、2200μFのケミコンが一つあるだけである。それ以外は全てコネクタ類である。

輸入業者のWEB画像から
見た目は怪しい電子部品だけど、一応完成品のアンプである。さっそく、電源を繋いで入力にDACをつなぎ、出力に前回作成した平面バッフルのスピーカーを繋ぐ。ただそれだけである、さすが完成品である。


何の期待もしておらず、単なる興味本位だけで買ったアンプであるが、驚いたことに音質がことのほか素晴らしかったのである。100Hz以下の低音はご愛嬌程度の音だが、中音域から高音域まで非常にクリアで伸びのある特性を持っており、 期待していなかったせいもあってびっくりするような音であった。電源投入時のPOP音も無いので、これまで使っていたアンプを外してこいつに入れ替えてしまったくらいである。

さらに驚くことに、このアンプは航空便による送料込み、税込みで480円なのである。大きさの比較のために並べた500円玉より安いという驚きの商品であった。

最近の集積技術もすごいけど、量産効果だけでは説明出来ないくらい安価で高性能の商品が、アマゾンでポチっとするだけで北海道の片隅の玄関まで届くというのは驚愕の事実である。すっげー!

2015年10月12日

足し算、あるいは引き算

最近はアナログ時計を見る機会が減り、デジタル表示ばかりである。それも携帯電話の時刻表示機能であったり、車のオーディオの時刻表示など何かのついでに表示されている時刻ばかりであり、「時計」そのものを見かけることがあまり無いのである。

そういうのも何だかつまらないなと思い、久しぶりにアナログ腕時計を買ってみた。本当に久しぶりだったので、違和感がたっぷりある。視認性の高いものを探して購入したのだが、見易いのは確かに見やすいのだが、どうも文字盤がゴチャゴチャしている気がするのである。しばらくその理由を考えていたのだが、結論は「時刻を確認するだけなのに、時刻表示の数字が多過ぎる」であった。

多過ぎるとは言っても、12時間制なので数字は12種類書かれている。当たり前である。しかし、本当に時刻を確認するのに12種類の数字が必要なのであろうか?

数字が多過ぎてゴチャゴチャ

じゃあ、数字が無ければどうかというと
数字ではないが…

数字の代わりに記号があり、これも当たり前のように12個が描かれている。数字じゃなくなっても、ごちゃごちゃした感じは相変わらずである。

すっきり?
 いっそのこと文字盤を廃して針だけにしてみるとすっきりするかと思えば、肝心の時刻を確認するための視認性が著しく低下するのである。

う~ん、ハズレか
 文字数を削減してシンプルなデザインにするとどうかというと、これは奇をてらったデザインではあるが失敗である。文字盤が無い時計よりさらに視認性が悪い。

アナログ時計の最大の特徴である、「パッと見て直感的におおよその数値が読み取れる」という点が欠落しているからである。それでは、どうすれば視認性を犠牲にすることなくすっきりしたデザインになるのかと、暇潰しとは言え、まったくもって無駄なことに膨大な時間をかけて考えてみた。

 時計の針は回転運動をしている。そしてその基準点からの角度、つまり針の傾き具合を数値に変換して認識しているのである。人間の直視による角度の読み取り能力は、重力場で生活している関係上、上下方向は正確に読み取れる。そしてその補角である水平方向も、それに準じた精度で読み取ることが出来るのである。

すると、12、3、6、9時の数字は不要では無いか?恐らくそうであろう。では、1、2、4、5、7、8、10、11だけの文字盤なら良いのかというと、12個の数字が8個になっただけではすっきり感が出ないのである。

何が問題なのかと言えば、1と2などのように隣接している数字は片方で十分ということである。ということで、1、2、4、5、7、8、10、11を半減して、1、4、7、10だけで良いのか?それとも、1、5、7、11なのか?いや、2、4、8、11なのか?組み合わせは2×2×2×2の16通りある。 16通り全部を試してみたが、どうも違和感がある。すっきり感はあるのだが、思ったほど視認性が良くないのである。

原因のひとつは、2と8、1と7のようにちょうど180度ずれた対角線上にある数字の組み合わせのみで構成されていると、その隣の時刻を判読するのに一瞬の迷いがあり、時間がかかるというものである。かと言って、全てが180度以外の位置にあると、中心軸の点対称性が強調され過ぎてこれはこれで読みにくいのである。人間の目は本当に面倒くさい仕組みである。

もうひとつの原因は、人間が角度を認識する場合、上下左右である12、3、6、9時以外の時は、その角度が1周の12分の1、つまり1時間分の角度である30度を直感的に認識し辛いということであった。その比較対象が文字盤上に存在していないと認識速度が低下するのである。30度の関係を持つ隣接する数字の組が必要なのである。

そこで、上下左右を除いた数字列で、隣接する数字が一組だけ存在し、不要な対称性が無い位置に数字を配置すれば解決である。数字の数も5個で済むし、視認性もバッチリである。

その結論とは…。
10時10分29秒

その理論を用いて作成した時計がこれである。数字が5個しかないので、ごちゃごちゃ感はあまり無い。12、6、9時は省略し、2時と3時で30度の単位角度を一番認識し易い右水平方向(時計が右回りだから)に置いている。2と対称の位置にある8時を廃し7時を配置。1組は必要なので、5時の対称位置である11時を配置すれば、必要最小限の文字数の時計の出来上がりである。

ちなみに、時計の展示やカタログなどで用いられている時刻は全部「10時10分」だと思っていたけれど、 メーカーによってこだわりがあるようで調べてみると各社バラバラであった。セイコーは10時8分42秒、カシオは10時8分37秒、シチズンは10時9分35秒、オリエントは10時10分35秒だそうだ。


12時50分

4時40分

6時20分

9時25分


10時50分
う~ん、視認性もばっちりではないか!

さらに、さらに、この時計の素晴らしいところは、

全ての数字が素数だけで構成されている

ことである。 なんて美しいんだ!

で、さっそく友人に見せると「何?文字盤の一部が取れちゃった廃品?」って言われてしまった…。が~ん!

この時計以外にも、人間の骨格構造と筋肉の収縮を表す関数と人体の横方向への移動を数式化した関数を使い4つの合成関数曲線上に配置された照明スイッチ群もあるのだが、公開がためらわれる…。

2015年9月13日

窓から見える景色

いつか北海道で暮らしたいと漠然と考えていた頃、その将来実現するであろう「北海道の暮らし」の中で描いていた情景はといえば、地平線が見える窓から外を見ると牛がブラブラ歩いているというものであった。

 私は大人になるまで牛という生物のことも良く知らなかったし実物を見たことさえなかったのである。テレビの中に映し出される牛や、バターの商品パッケージに描かれた牧場にいる牛が知識の全てであったかも知れない。

その後も日本各地で牛の実物を見かけることはあったが、間近で見たり触れたりする機会がある訳でも無く、何も知らない状況に変わりは無かったのである。本格的に牛について勉強したのはアメリカに住んでいた時で、それは想像していたより遥かに大きく、とてつも無い量の餌を食べ、びっくりするくらいの糞尿を排出する動物だったのである。もう驚きの連続の日々であった。

北海道で土地を探しているときも、購入条件のひとつは周囲が酪農地であることであった。酪農王国北海道でその条件を満たすのは至って簡単であるが、放牧つまり牛を草原に放して飼っている所というのは実は非常に少ないのである。幸いなことに、この土地は隣家が放牧タイプの酪農家だったので、もう牛が見放題である。ラッキー!

ところが確かに隣家は放牧をしているのだが、真平らに見える周囲の土地も微妙な起伏があったり牧場の境界線の辺りに草木が生い茂っているので、家の窓から直接は見えなかったのである。


我が家と牛を隔てている草木の壁
邪魔な木だなとは思っていても勝手に切れないし、第一切れる大きさでは無いのである。写真では小さく見えるが高さ2m幅20m長さ540mの小山の上に草木が生い茂っているのである。人間の力では断ち打ち出来ない。

と思っていたら、ある日突然この障害物を取り除く工事が始まったのである。

わ〜い!
重機の力は凄まじく、すごい勢いで木をなぎ倒し小山を崩し、壁のように立ちはだかっていた障害物(廃根線という)を綺麗に消し去ってしまった。と言っても、この大型重機2台が昨年から今年の8月までかかった程大きかったのだが。

近くで見ると凄い量である

この幅、高さで端まで540m進む


綺麗さっぱり
牛の群れ
私の願い通りに障害物は綺麗さっぱり無くなり、牛と我が家を隔てるものが無くなったのであるが、隣家と我が家は1Km離れているのである。そう、窓から見える牛の群れははあまりにも小さかったのであった。

でも、家の中から牛が見える景色が手に入って、もう大喜びである、わ〜い!

2015年9月6日

ネット環境

このブログで出現頻度の高い単語に「僻地」があるが、僻地とは一体何だろうと自問自答してみるまでもなく、一般的には不便だとか寂しいとか、面白く無い等という修飾子を持って語られるような環境のことであろう。私は僻地が好きなのでは無いが、私の好きな環境は僻地と呼ばれているのである。

で は、僻地を辞書を引いてみると「交通条件や、自然的、経済的、文化的条件に恵まれない山間地や離島などの地域」と出ている。どこをどう解釈すればそんな定義になるのかは知らないが、交通条件ひとつ取っても現状を何も現していない。何しろ渋滞が無い、道幅が広い、信号が少ない、車が少ない。どこが恵まれないんだか…。自然的って?これだけ自然環境に恵まれた所も滅多にあるもんじゃない。経済的にも文化的にも僻地とそうでない所との差など何もない。どこをどう取ってもメリットばかりではないか。

僻地にある我が家の裏庭の様子(熊の生息地とも言う)

まあそんな定義めいたことはどうでも良いが、この開放感や美しさの中で生活出来るというのは何物にも替え難いのである。しかし、ひとつだけ困ったことがある。それはネット環境である。

巷では光ファイバーのGbpsやWiMAX、LTEなどの数100Mbpsの快適な速度環境がさも当り前のように語られているが、こればかりは(ある程度の政策があるとは言いながらも)結局は営利目的が根底にあるインフラなので、対人口比が最大かつ唯一の決定要素になってしまう。人口密集地の集合住宅だと、光ファイバー1本をすぐそばにある電柱から引き込み建物の入口にVDSL装置を設置して各戸へ分配すれば、限りなく低いコストで十数軒分の月額料金でインフラ維持コストと十分な収益が見込まれる。ライトワンマイルどころが、ラスト10mではないか。それに比べて、ここだと10Kmの光ファイバを引っ張って来ても1つか2つの接続しか確保出来ず、全く採算が取れない。

光ファイバが無理でも、絶滅危惧種のADSLがあるじゃないかと思ったが、距離に比例して減衰する上に周囲の環境に大きく左右される通信方式なので収容局から数キロメートル離れると実用的な速度が確保出来ない。我が家などは、速度の確保どころか通信出来るかどうかさえ不明な距離である。1Km手前の隣家では絶望的な速度だったらしいので、我が家では望むべくも無い。
隣家と我が家専用の電柱、電線
いや、それ以前にNTT東日本に電話線について問い合わせたとき「そのような住所に該当する家屋はありません」と回答されているような場所なのである。通信手段が云々という以前に、契約方法に疑問が生じているではないか…。

前世紀の接続手段であるISDNという手もあるが、光ファイバの1000分の1程度の速度で実用に耐えない。検討する価値も無い。64Kbpsでいったいどうしろと…。

その他に、農村地域高速無線インターネットというものがある。サービス会社の案内によると、
ADSL やBフレッツがご利用できない地域でも、より快適にデータ通信を行うことができる高速な無線通信システムです。特に遠隔地や山間部など有線方式が困難であった地域において、本システムを利活用することにより、光ファイバー等の敷設費用に比べ、ユーザーあたりのコストを抑えたインターネットアクセスが可能になります。
正体は5GHz帯を使ったFWA(Fixed Wireless Access)と言われるもので、LoSかnLoSによっても異なるが通信の安定性で多少の問題がある。天候や雑電磁波の影響も無視出来ない。これは、ネット環境が発達していなかった10年前に、北海道移住の検討事項として調べて分かったことである。その時、北海道でかなり初期の頃から導入していた別海町役場で実機を見せてもらう機会があった。機材はイスラエルのAlvarion社のものであった(よその役場で何をしているんだか…)。結構目障りなサイズの平面アンテナや機材の特殊性を見ていると、私の環境に導入しても早晩投資が無駄に終ると思われたのであった。


当時は光ファイバーも大都市のみのサービスであり、LTEは開発中、WiMAXもまだ市場へ投入される前だったので、この「農村地域高速無線インターネット」は有望であったかも知れないが、WiMAXやLTEがこれだけ普及した現在では、(固定と移動体の違いはあるが)商用サービスとしては将来に明るい展望が見えない。

それからしばらくして、2009年に北海道豚丼市に引越しした頃には地方都市部にも光ファイバーが張り巡らされ周囲の町村にも徐々に広がり始めていた。しかし、原野でさえ光ファイバーがやって来るこの時代に、建築中の我が家には光どころかADSLさえ無い状態が続いていたのであった。

他手段の衛星を使ったネット接続サービスは当時は現実的では無かったし、携帯電話の通信網は従量制でコストに見合うだけの性能が出なかったのである。

ところが、私の普段の行いが良いせいなのか、この家がなんとか住める状態になって引越しして来る直前に、DoCoMoの通信網を利用したMVNOサービスが始まったのである。なんと良いタイミングなんだろう。

このSIMカードで通信する
これは携帯電話の通信網を使うものでキャリア(DoCoMo, au, Softbankなど)が自社の回線の余剰分をMVNO事業者へ貸し出し、それを一般消費者へ細分して通信サービスを行うというもので、私の予想を遥かに下回る価格での提供であった。月額900円(税込み972円)で1GB/月である。普段使う必要最小限の通信量は確保出来る。価格や通信方式に疑念が無いでもなかったが、将来の光ファイバまでの「繋ぎ」と割り切って使ってみることにした。

家屋自体には、将来来るであろう光ファイバのために地下埋設の引き込み口を設け、室内の導入管も敷設済みでありリードまでセットして待ち構えているのである。工事が始まっても、家の中のリードを引っ張るだけで光ファイバの工事が終了してしまうという、文字通り手ぐすねを引いて待っている状態である。光ファイバが来るまで、この携帯電話網の使い心地でも確かめてやるか、と余裕のスタートであった。

これまで光ファイバの環境だけで生活していたのでこれと比較にはならないものの、ADSLにさえ見捨てられたこの地では予想を越える使い心地であった。使い始めてしばらくすると、料金据え置きのまま通信容量が増えて2GB/月になり、その後には3GB/月へと増量されて行った。速度は時間帯にもよるが、3G環境下で概ね4Mbps程度出ている。有線ルーターを使っているので24時間接続状態である。


なんとかなるもんだな…。