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2023年7月31日

呼ばなくても来る?

 かれこれ10年近くになるだろうか?我が家の敷地に突然降って湧いたような巨石が出現したのである。こいつは写真では大したサイズに見えないが、現物は1トン近くあるのではないかという代物である。

まあ邪魔なものには違いないが、これを動かす労力とその邪魔さ加減を天秤にかけると、もの凄い勢いで放置側に傾く私の天秤であった。

空から降って来たのか、地面から湧き出て来たのか?
 

この写真の左側の茶色い所が隣家の牧草地で、右側が我が家の敷地、線状に見える緑が境界線である。

牧草地は10年前後、早い人は5年程度で「更新」という名の牧草地のやり直し作業を行うのである。それは、まず除草剤を撒いて既存の牧草を全滅させ、この写真のように枯れて一面茶色になるのを待って、巨大機械で地面を掘り起こし、漉いて、均して、転圧してという一連の作業を行うことである。

掘り起こし

なんか良く分からない作業

この辺りの土地は、地面の奥深くに大小様々な大きさの石、岩、小石が埋まっており、冬期の凍結と融解の繰り返しによって地表近くまで上昇して来るのである。そして、この掘り起こし作業を行うと結構な量の岩石が顔を出すのである。

 

はっ!

ということは、以前の更新作業によって出て来た巨石が我が家の敷地の放置されたのが原因じゃないのか?????

恐らくそうであろう。そして、フツフツと怒りが込み上げて……、ウソ。

多分、後で移動させようと思って一時的に我が家の敷地に置いて、そのまま忘れてしまっただけなんだろうな。

これで例の巨石の出処が判明したので、ちょっとだけスッキリしたよ。

でも、スッキリとはしたものの、この巨石の処遇については何の解決にもなってはいないのである。

 

巨石に向かって方向転換するブルドーザー

 ところがである、ここ10日程続いているこの一連の作業なのだが、今朝ロプノールと散歩に行こうとフト畑に目をやると、(写真を撮り損ねたけど)ブルドーザーが畑の方からこちらに向かって進んでいたのである。

作業員にしてみれば、単に畑を順に整地しているだけなのだが、私の目にはブルドーザーがこの巨石に向かって突進しているようにしか見えなかったのである。

いつも不思議でならないのだが、巨大石油タンクコンクリートの塊手の付けられない雑草地など、私が困っているといつも突然に、その解決に最適な機械類が最高のタイミングで登場(参上?)するのである。

そして今回もまたこれ以上ないタイミングと最適な機械が、この巨石に向かってやって来ているのである。もう迷わずブルドーザーに向かって手を振って交渉を始めたのであった。

そして、私と遊んでいる暇など微塵もない多忙な作業員さんなのだが、快く私のワガママな願いを承諾してくれたのであった。

ラッキー!

巨石の前でブルドーザーは方向転換を行い、巨石の後方からグググッと押してくれたのである。私が何度も挑戦してもビクともしなかったコイツは、いとも簡単に廃根の山まで押しやられ、たったの数秒でその姿を消したのである。

私がお礼を言おうとすると、この人は「ちょっと土地が凸凹になっちゃたから整地してあげるね」と言ってキレイに凸凹を均してくれました。おまけにこの部分の雑草も跡形もなく消えてしまい、追加のラッキーが舞い降りてきたのであった。

重機のパワー!!

いつもいつもラッキーなことが起こる、ここシアンルルであった。

2015年9月13日

窓から見える景色

いつか北海道で暮らしたいと漠然と考えていた頃、その将来実現するであろう「北海道の暮らし」の中で描いていた情景はといえば、地平線が見える窓から外を見ると牛がブラブラ歩いているというものであった。

 私は大人になるまで牛という生物のことも良く知らなかったし実物を見たことさえなかったのである。テレビの中に映し出される牛や、バターの商品パッケージに描かれた牧場にいる牛が知識の全てであったかも知れない。

その後も日本各地で牛の実物を見かけることはあったが、間近で見たり触れたりする機会がある訳でも無く、何も知らない状況に変わりは無かったのである。本格的に牛について勉強したのはアメリカに住んでいた時で、それは想像していたより遥かに大きく、とてつも無い量の餌を食べ、びっくりするくらいの糞尿を排出する動物だったのである。もう驚きの連続の日々であった。

北海道で土地を探しているときも、購入条件のひとつは周囲が酪農地であることであった。酪農王国北海道でその条件を満たすのは至って簡単であるが、放牧つまり牛を草原に放して飼っている所というのは実は非常に少ないのである。幸いなことに、この土地は隣家が放牧タイプの酪農家だったので、もう牛が見放題である。ラッキー!

ところが確かに隣家は放牧をしているのだが、真平らに見える周囲の土地も微妙な起伏があったり牧場の境界線の辺りに草木が生い茂っているので、家の窓から直接は見えなかったのである。


我が家と牛を隔てている草木の壁
邪魔な木だなとは思っていても勝手に切れないし、第一切れる大きさでは無いのである。写真では小さく見えるが高さ2m幅20m長さ540mの小山の上に草木が生い茂っているのである。人間の力では断ち打ち出来ない。

と思っていたら、ある日突然この障害物を取り除く工事が始まったのである。

わ〜い!
重機の力は凄まじく、すごい勢いで木をなぎ倒し小山を崩し、壁のように立ちはだかっていた障害物(廃根線という)を綺麗に消し去ってしまった。と言っても、この大型重機2台が昨年から今年の8月までかかった程大きかったのだが。

近くで見ると凄い量である

この幅、高さで端まで540m進む


綺麗さっぱり
牛の群れ
私の願い通りに障害物は綺麗さっぱり無くなり、牛と我が家を隔てるものが無くなったのであるが、隣家と我が家は1Km離れているのである。そう、窓から見える牛の群れははあまりにも小さかったのであった。

でも、家の中から牛が見える景色が手に入って、もう大喜びである、わ〜い!

2014年12月1日

薪・薪・薪

今年の春先、近所の人から「お宅のペチカ(薪ストーブ)用にうちの森の木をあげよう」と言われていた。薪が手に入るのは嬉しいのだが、木を切ることもその木を運ぶ手段も技術も体力も道具も何も無い私はどうすれば良いのか分からないまま時間が過ぎて行った。その後も何度かそんな話が出て来たんだが、やはり何の解決策も思い浮かばないまま夏になり、秋になった。

11月も終りに近付いたある日、突然我が家の庭に薪が出現したのである。

大量の木!
ダンプカーで10杯分!
もう辺り一面大量の木で埋め尽くされていた。
切った木をトラクターで持ち上げて

ダンプカーに載せて

運んでくれた
木を切って、積んで、運んで、庭に降ろすところまで全て森の持ち主がやってくれたのである。私がモタモタしている内に、話だけでなく作業も進んでいたのであった。

当初の話では、森から木を切って畑の横に置いてもらった後は、自分で小さく切ってゲンヤー号で少しずつ運ぶという段取りであった。しかし、いつまで経っても何も出来ない私を見兼ねて運搬までしてくれたと言う訳であった。どうもありがとうございます!

結局、他の人達にも声をかけてくれて、私を含めて4人で残りの木をもらうことになったのである。その中には林業経験者もいるし、何より森から木を切って運び出す技術と体力と道具を持った人ばかりだったので大変助かりました。

1人目:4WD車にチェーンソーを載せて来た
2人目:4WD車にチェーンソーとウインチを載せて来た
3人目:4WD車にチェーンソーと斧、ロープを載せて来た
私:2WDのゲンヤー号で森の入口にすらたどり着けなかった

そう、チェーンソーすら持っていないのは私だけでであった。おまけに道路から森まで1Km程あるんだが、当然未舗装(と言うより畑の中)なので4WD車以外は走れない。何の道具も持たず、入口付近で途方に暮れている私であった。

この森の木を全部もらった
少しずつ切り出している
これから週に2回程みんなで集まって木を切り出す作業を続ける予定である。4人でこのペースで切ってもかなりの時間がかかるであろう。しかし、伐採期限は3年間なので何とかなるかも知れない。

それにしても、自分の必要なものが何の努力もせずに向こうからどんどんやって来るこの環境は素晴らし過ぎる。なんてラッキーなんだ!

問題は一つだけある。それは、まだ薪を燃やすストーブが完成していないということだ。完成どころか、まだ何も作っていない。材料だけが昨年から放置されたままである。一体いつになったら完成することやら…。ペチカが完成する頃には薪もきれいに乾燥しているだろう、と負け惜しみを言っておこう。

2014年1月12日

初湯

今年は新しい家で迎える初めての正月である。生憎の天候で初日の出は拝めなかったが、毎年恒例の温泉巡りに行って来た。昨年までは
家が完成しないまま年が明けたが、今年は何とかしよう。そんな事を考えながら秘湯めぐりへ行って来た」 
と書いていたが、今年はこの家から秘湯めぐりに出発したのであった。でも、家が完成していないのは相変わらずなのでセリフ自体に変化は無い…。


今年は趣向を変え、初湯は町内の源泉掛け流し温泉へ行くことにした。ここは大正7年に発見され、大正14年から95年間も営業している由緒正しい湯元である。毎分250リットルのお湯が湧き出ており、内湯、露天風呂ともに極上のお湯が堪能できる。

これだけでも嬉しいのだが、これが町内にあって私達は町民割引で入れるという特典もある。さらに時間を選べば、貸切り状態で入ることが出来るのである。私達はほぼ毎回露天風呂を独占状態で堪能しているのであった。

柵の向こうは渓谷
 川淵にある露天風呂は絶景であり、崖の下を流れる川と雪景色を見ながら淡い白黒の世界を楽しむ。これが貸切り状態だなんてなんてラッキーなんだ!

しめ飾り
今日は元旦らしく、湯舟の中の岩にしめ縄が飾ってあった。ここでついでに初詣(?)も済ませておいた信心深くない私達であった。

今年も良い年でありますように!

2013年11月18日

樹木宅配便

我が家の敷地内には40本以上の大きな木が生えているが、そのほとんどが針葉樹なので季節を問わず緑である。以前から、秋になると紅葉するカエデや北海道らしさが漂う白樺やナナカマドなどの広葉落葉樹が欲しいと思っていた。

確かに探せばそこらじゅうに生えているし、庭の隅で増えて邪魔になった樹木などは持ち主が「良かったらあげるよ、持って行って」等と快く言ってくれるのだが、これを持って行くのは結構大変である。考えただけで大変そうなので、これまでそれらの好意を生かすことが出来ず指をくわえて羨ましがっているだけであった。

そんなある日、近所に引越しして来た人が「うちの庭にも沢山生えているから持って行ってあげましょう」と言ってくれた。え?持って来てくれる?え?ホント?わーい!

後日、その隣人は庭木の適当なものを見繕って、十数本の白樺の幼木を持って来てくれたのである。おまけに移植作業までしてくれたのであった。

庭に移植してくれている隣人
綺麗に整列

2人で手際良く
私達ももちろん手伝おうとしたのだが、「危ないから離れて見ていて下さい」と言われ、ただただ見ているだけで十数本のシラカバは移植されたのであった。作業は隣人とその友人でとても手際良く行われ、先日隣の畑からもらって来たカエデの横に整然と並び、あと数年もすれば白樺並木になることであろう。

この後も日を改めて何度も移植を行ってもらい、合計60本以上のシラカバが我が家の敷地に植えられたのであった。本当にありがとうございます!

町内の露天風呂
何も手伝わず汗ひとつかかずに大量のシラカバを手に入れた私達は、何を労うのか全く不明だがとりあえず町内の露天風呂へ行って源泉かけ流しを堪能するのであった。
この風呂の周囲は落葉樹が多く、湯舟にも大量の落葉が浮いたり沈んだりしていた。何年後には我が家でも落葉を見ながら露天風呂に入れるだろうか?

それにしても、なんて好運なんだ!


2013年7月30日

紅葉樹

我が家の敷地には針葉樹と草花ばかりで、秋に色づく樹木が無い。楓か何かの紅葉樹が欲しいと思いながらも、家作りを優先(してたのか?)するあまり後回しになっていた。ところが、先日楓の幼木が生えているのを発見したのである。その土地の所有者にお願いして譲ってもらえることになった。

早速、木の周りの雑草を刈り取り準備を始めたのであった。

雑草よりその腹の周りの皮下脂肪を取り去れと…
畑の縁に生えているため、とりあえず足場を確保して作業を始める。

根の周りを掘る
ひっこ抜く

ゲンヤー号に積み込む
ゲンヤー号に積んで持って帰り、敷地の庭に穴を掘って植樹した。

根はしっかりしている


実は、この楓は隣の畑の隅に生えていたもので、赤○の位置から黄○の位置まで200m程運んだだけである。こんな近くに欲しい木が生えていたというとてもラッキーな出来事であった。わ〜い!

2013年1月18日

お年玉2013 (1)


それはトレーラーに乗って我が家に突然やって来た。
スノーモービル
近所の人が「不要になったのでよかったらどうぞ」と言って私達にくれたのである。それはガレージの中でちゃんと保管されており、型は古いものの定期的にメンテナンスされたものであった。普通なら自力で引き取りに行くのが正しい行動だと思われるが、トレーラーを牽引する術を持たない私達のために我が家まで運搬してくれた上に、今後のためにとトレーラー自体もくださった。どうもありがとうございます!

こうして我が家に冬の必需品であるスノーモービル(運搬用トレーラー付き)がやって来たのであった。

自宅サーキット
早速、敷地内のサーキットでテスト走行を行い、運転感覚が分かった頃に高速走行テストを行った。

サーキットを出て
100m先の出口へ向かう
姿が見えなくなって

爆音と共に戻って来た

アクセルをひねると、あっと言う間に50Km/hを越える。排気音が相当うるさいけれど、この音が届く範囲に誰も住んでいないので気楽なものである。

暢気な私達は、家を作るのもそっちのけで一日中スノーモービルで遊んでいたのであった。

2012年3月23日

好運(3)

毎年、春から夏にかけて膨大な量の雑草が生い茂る。頑張って草刈りをするのであるが、苅るスピードより生えて来るスピードの方が速いようでどうにもならない。
それでも、目につき易い場所や通路などは頑張って刈り取るが、そうでない場所はどうしても手が回らないのである。特に西側にある20m×30m程のエリアは、元々畑であった場所らしく雑草の成育具合が著しく良い。苅っても苅ってもあっと言う間に草ボーボーなので手を拱いていた。

北海道は大規模農業なので、使用する機械もかなり大型のものばかりである。巨大な爪を持った機械や、ブルドーザーのような機械で一気に畑を耕している。ああ、あんな機械があれば、こんな雑草の生えた土地なんてあっと言う間に綺麗になるのになと、ため息をついていた。

ある日ふと雑草の生い茂る辺りを見ていたら、うってつけの大型機械がすぐそばに止まっているのである。夢でも見ているのかと思う程、都合の良い現れ方だった。

この巨大爪で地面を掘り起こしてくれた
迷わずこの運転手さんに交渉して、この雑草だらけの土地を耕してくれるように頼んでみた。この人もなかなか親切な人で、快く引き受けてくれてあっと言う間に雑草を駆逐してくれた。ただ、機械に比べて私の土地が狭すぎたようで取り回しに苦労していたようだった。

どうもありがとうございます!

好運(2)

前回で敷地内の遺物がかなり片付いたものの、更地では無いのでまだまだ色々な問題があった。
小さく見えるが、巨大な積み重ね土管
いつまで経ってもじゃまな土管

牛舎跡の横に積み上げられている、謎の土管。直径が1m以上もある巨大な土管である。これが何故だか2つが重なった状態で積み上げてある。もちろん、人力ではびくともしない。持ち上げるためにはクレーン(荷揚げ機械)でも無ければ動かせないし、もちろんそんな物は持っていない。

レンタル屋で借りるにしても、それを運ぶトラックを借りるかクレーン付きトラックを借りるしか無い。しかし、クレーンを手配する時間や労力に対して、作業は恐らく10分もかからないであろう。そんな簡単な作業のためだけにクレーンを借りるのも馬鹿馬鹿しい。かと言って、クレーンが無ければどうしようもない。

去年の春、ちょうど小屋を建てている頃だった。小屋作りをしながらふと外を見ると、なんと言うことでしょう、クレーン付きの大型トラックがこの土管の隣に停車しているではありませんか!

ずっとクレーンの事ばかり考えていたので、幻覚か夢でもみているのかと思った。

運転手もそばにいたので話を聞いてみると、どうやら隣接する畑の中で作業している大型機械を運ぶために待機しているらしかった。まあ、どんな理由でそこにいるのか知ったことではないが、これは千載一遇のチャンスではないか!

厚かましい私は、運転手にこの土管を移動させる相談を持ちかけてみた。すると、この運転手はとても親切な人で、快く依頼を引き受けてくれた上に土管の配置にまで気を遣って移動してくれたのである。あっと言う間の出来事であった。

上下の土管を左右に分けて配置
この位置にクレーン付き大型トラックが停車していた

後日、この土管にはヒマワリやスイートコーンが植えられ、秋に無事収穫された。


なんて好運なんだ!

好運(1)

この土地を購入した経緯にも書いたが、ここは農家が離農した場所でありその遺物が残っていた。多少のゴミや荒れた畑、雑草などは何とか自分達の手で対処できたが、農業設備やら大型ゴミなどは手の着けようも無く大変困っていたのである。
元々、原野や山林などの人の手の入っていない広大な土地を探していた私達にとって、離農跡地を購入するとは思ってもみなかったので、遺物に関しては全く想定外の状況であった。もちろん、それを上回るメリット、つまり素晴らしい景観と周囲の環境を得るためのトレードオフであったので、納得の上で契約をした。

契約時にこれらの処分をお願いしたのだが色々行き違いもあり、前所有者は「大丈夫だよ」という私に取って何の意味も無いセリフを残して譲渡が完了したのである。もちろん、全然大丈夫では無かった。移動や処分の方法がわからず、かと言って自分達で運べる大きさでは無い。困り果てたまま1年が経過して行った。

農業機械へ給油するタンク
たとえばこのタンクである。軽油が500L入る巨大タンクが2つ。押しても蹴ってもビクともしない。おまけに中には軽油がたっぷり入っている。もちろん、私達には使い道すら無い。

ところが、この土地を買ってから1年程経った頃、突然謎のおじいさんが現れてこのタンクを譲って欲しいと言うのである。渡りに船、捨てる神あれば拾う神あり、棚からボタ餅、願ったり叶ったり。なんだか良く分からないけれど、私にとって大問題であったものがあっと言う間に片付いたのである。

数日後、トラックで引き取りに来てくれた
トラクターで楽々持ち上がるタンク
設置台などの付属品もきれいに持って行ってくれた

おじいさんはタンクの代金を払うと言ってくれたけど、お金を払いたいのは私の方である。お金は要りませんと言うと、それじゃ悪いからと言って何か他に困っていることは無いかと聞いてくれたので、私はちょっと迷ったが遠慮せずにその次の問題を相談してみた。

森の中に放棄されていた
土地を買ってから雑草を何ヵ月もかかって苅っていたら、森の奥から農業用のビニールが大量に放置されているのが見付かったのである。重さは数百キログラムもありそうで、こちらも押しても蹴ってもびくともしなかった。これをおじいさんに頼んで運び出してもらおうと思ったのである。彼は嫌な顔ひとつせずに全てを運び出して産業廃棄物業処分場へ持って行ってくれた。

倒木や周囲のゴミまで片付けてくれた
きれいさっぱり

処分費用はもちろん私が払ったが、それ以上にかかったであろう運搬費用は受け取ってくれなかった。ちなみに重さはちょうど1トンであった。そりゃ、蹴っても動かないわな。

1枚あたり300Kgのコンクリート板
 この後、敷地内の謎のコンクリート板を数十枚、不要な灯油タンク、コンクリートで出来た謎の棒(基礎石みたいなもの)など、全てを処分してくれた。もう感謝の言葉も無い。後日、菓子折を持っておじいさんの自宅までお礼に行ったが、彼にとっては朝飯前のような作業だったそうだ。私が1年以上困り続けていたのが馬鹿みたいだ。

とにかく大きな難問がいとも簡単に解決したので、驚くと同時にこの親切なおじいさんに感謝の気持で一杯であった。