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2024年1月20日

遠路はるばる

 正月早々の4日に郵便物が届いた。

 12月中旬にネット注文したのだが、すっかり忘れていた。品物はSDカードをUSB接続するアダプタなのだが、ネットオーデイオの拡張メモリとしてオートマウントデバイスにするために購入したのである。

まあ中国製のジャンク品に近いようなものだが、FLACオーディオファイルを再生転送するだけなのでI/O性能には何も期待しておらず、その送料込み138円という価格だけで買ったのである。そして注文したことは記憶から消えて行ったのである。

 

見るからにショボいアダプタ
 

 そして本当に忘れた頃に届いたのだが、商品の発送元は日本でも中国でもなかったのである。もちろん、どこから送られて来ても構わないし、ワレモノや食品でも無いので別に何の問題も無い。

 しかしである、とりあえず発送元を見てみるとそれはアフリカのシエラレオネからであった。

 

 

発送元の住所

 
 

あらまあ、こんな遠くから……

税関を通過する際に必要な情報の「内容物の価格・価値」欄には「米国ドルで0.88」というのは、こちらから支払った138円相当である。そう、別に販売価格を誤っている訳でもなく、本当に送料込みで138円なのである。

昨今世界中を震撼させているイエメンのフーシ派による船舶への攻撃によって紅海を航行する船舶が影響を受けているが、果たしてこの荷物はどこ経由でここまでやって来たのだろうか?出発点が結構微妙だけど、これは間違いなく地中海経由で紅海を通ってやって来たのである。

フーシ派もこの138円の品物を破壊するのにミサイルを撃ったら大損だよな…(ちがう)。

そして、肝心の機能はというと、もう何の問題もなくネットオーディオのストレージサイズが倍増しました。

 

2023年10月26日

無限サイクル(その2)

 その後、勝手気ままに育ったエンドウ豆だが、日が経つにつれ豆らしい姿になっていったのである。

立派に育ったね

 途中の雨続きのせいで、収穫された豆の皮の部分にカビのようなものが発生したものの、中身はちゃんとエンドウ豆であった。

カビだらけ

 実の大小はあったものの、それぞれの鞘には豆がある。そしてその量はというと、

バケツの底一面に

 そしてこれが発芽にこぎつければ、その名の通り「無限豆苗」となるはず。早速、これを容器に水を入れて、この無限クンを放り込む。

発芽した!

 発芽したものは、見た目も味も豆苗そのものであり、美味しく頂きました。その後、あまった豆を今度は室内のプランターへ直播きしてみたのである。すると、

結実した! 
 ものの見事に3世が結実していたのである。これを収穫して発芽させてちょこっと成長すれば、

豆苗1世 → 成長した苗 →  豆 → 発芽 →  豆苗2世 → 成長した苗 →  豆 → 発芽 →  豆苗3世 

という具合に、見事に豆苗3世となる。

 

無限豆苗の実験成功!

 

なんか、うまく行くものだね、びっくりである。

2022年6月12日

ここ掘れ…、ワン?

 犬は穴を掘る。犬小屋の前に掘る。通路に掘る。庭の真ん中に掘る。人の通り道に掘る。

邪魔だからと穴を埋めてもまたすぐに掘る……。

 イヌ科の本能的習性で掘っているのは理解出来るが、庭の通路に穴を掘られると、うっかり躓いてしまうのでちょっと困る。

埋めてもまた別の場所に掘る。掘ってその穴を使うのであればまだ良いが、そのまま放置されることもある。

どうしたものか……。

そこでふと思い付いたのは、埋めてもすぐに掘り返されるのであれば、いっそのこと穴をさらに掘り進めてやればどうなるのだろう?

ロプノールの掘った穴をさらに広げた

犬が掘る穴は、「もっと掘りたいけど大変だから浅めで妥協している」のか、「この深さがちょうど良い」と思っているのか、それとも「特に何も考えていない」のだろうか?

まずは実験。

え?何これ?

中途半端な深さだねぇ

ちょっと浅かったのか?うまく入らない。

さらに掘り進んで、ロプノールを放り込む。

身体は入ったけど…


えっと…

もう、いいです。

身体はすっぽり入るものの、快適ではないようで穴からすぐに出てしまう。

数日間様子を見ていたが、このせっかく掘った穴を使おうとしないばかりか、また別の場所に改めて穴を掘ったロプノールであった。あーあ。

ものには限度というものがあることを誰か教えてやってくれ!

実験は成功とは言えなかったが、なんかすっきりしました、ははは。

 

2019年9月23日

林道爆走

今週、ラリー北海道が開催されていた。15年前、東京に住んでいた頃にWRCラリージャパンが十勝で開催されることになり、よせば良いのに仕事が終わってから深夜に東北道と青函フェリーで渡道し、ひたすら帯広まで走ったのを思い出すなぁ…。

ラリー北海道は、SSと呼ばれるスペシャルステージが山間部の林道を高速走行するグラベルコースであり、SSの合計は200Km程もある。ここを100Km/h近い速度で駆け抜けるのである。

これをニュースで知った私は、そんな林道を疾走するような僻地はどこなんだ?と何気なくコース案内を見てみると、なんと我が家の近所だった……。そっか、ここは僻地なのか…。

まあ近所を疾走するならちょいと見物にでも行ってみようと思い、前日にコースの下見をする私。翌朝5時に起きて、6時台スタートのSSまでウキウキしながら車を走らせるのであった。

私の車の横をかすめて走るラリーカー
ランサーか?
爆音だった
とてもおとなしい運転だった
この日は最初は曇っていただけだったが、山間部へ入った途端に霧が出始め、だんだんと濃くなっていった。しばらくすると、前のSSから移動して来た競技車が霧の中から順次現れ、反対側を走る私と間近ですれ違って行くのである。周囲に他の車の姿が見えないので、そのまま車を止めて写真を撮っていた。

SS手前の路上
しばらくしてSSの方へ戻って来ると、先程の競技車達がSSの手前数百mのところで集合していた。

ドライバーはヘルメットを脱いでおり、頭まですっぽりかぶるレーシングスーツ姿である。目鼻だけが出ているフルフェース状態なので、このまま銀行に行っても十分目的を達成出来そうな格好である。

強盗スタイルのドライバー達
まあ面白かったよ!

2019年8月9日

秘密の滑走路

その謎の道路は、唐突に現れたのである。

パッと見た感じではどこにでもありそうな普通の道路だったのだが、その入り口には謎の注意書きが掲げられていたのである。
何やら注意書きが…、通行止め?
通っても良いらしい
一瞬、通行止めだとか進入禁止かと思ったのだが、良く読むと「この道路は一般道ではありません。一般車両の通行は自分の責任で十分に注意して運転しましょう」と書かれていた。

そっか、通っても良いのか…。

でも一般道路では無いという記述が気になるのである。通っても良いが普通の道路では無い?道路では無いのなら一体何なんだろう?

よし、がんばって走ってみよう!

一般道路でないだけあって、道路標識が無く制限速度も無い、交差点も無ければ勿論信号も無い。ここはいっちょう速度を上げて、40Km/h, 60Km/h, 90Km/h, 140Km/h, 190Km/h, 230Km/h……と徐々にスピードを上げて行こうと思ったが、普通に40Km/h程でのんびりと走行したのであった。

 途中の景色はというと、

真っ直ぐ
ただただ、直線
標識も無い
いい加減飽きてくる
最後まで真っ直ぐな道路だった

端から端まで走ってみると全長25.7Kmであった。信号や標識など何も無いのはすぐに分かったが、良く見ると電柱やガードレールのような路面に突き出た構造物が一切無いのである。これが何を意味するかと言えば、それは有事の際に飛行機の離発着に転用出来る道路だということである。障害物が無いので、車輪幅さえ道路幅を超えなければ、主翼がいくら長くったって離着陸が出来るというものである。

よし、これを覚えておいて、今後緊急事態になったその時は、頑張ってこの道路のようなものへ不時着を試みよう……、と思ったけど私は航空免許を持って無かった orz

2019年7月30日

豊作 (2)

世の中には分かるようでわからない名前の食材がある。そのひとつが「豆苗」であった。見た目はスプラウトの一種だと分かるんだが、スプラウトなら「ブロッコリースプラウト」「アルファルファスプラウト」「大豆もやし」などと種別が明記されている。

「豆」って一般名で特定の種類を示すものではあるまい。さらに「苗」と名乗り、成熟していないという意味以上の何物でもないという「豆苗」、さらに他のスプラウトより何だか大きくて不気味であった。そのせいで、普段からスーパーで見かけるものの、敢えて購入しようという気が起こらなかったのである。いったい何なんだ?
 
豆苗  (c)村上農園

ある日、「キューピー3分クッキング」 という3分で調理が出来る訳でも無く、放送時間も3分を大きく超えるという何が「3分」なのかさっぱり分からない番組を見ているときに、かの豆苗が取り上げられていたのである。油と相性の良いシャキシャキ野菜という位置付けの植物(食物?)だそうだ。

ちなみに「キューピー3分クッキング」は異なる二つのバージョンがあって、北海道で放送されているものと東京で放送されているものは、レシピも登場人物も全然違うのである。市販されているテキストも微妙に違う…、ってもはや別の番組なのでは?

謎番組で紹介された謎食物、これはいっちょう勇気を出して食べてやろうと決心したのであった。

恐る恐るパッケージを開けたが、特に変な匂いも無く触感も普通の植物っぽい。ベーコン、ガーリック、オリーブオイルと共に炒めてみると、大変美味しゅうございました。

普通に美味しかったことに加え、さらに驚くことには知人に教えてもらった所によると切った残りを水に浸けておくと再びもとの豆苗になるということであった。パッケージを良く見ると「料理に使用した後、残った根だけが水に浸るようにして育てれば再び新しい芽が成長して再収穫ができます!」という但し書きがパッケージに書かれていたのである。

ということで実際に水耕栽培もどきを試みると、ものの見事に再生したのである。
この後、元の大きさの8割まで育った
 さて、これのどこが「豊作」なのか?

実はこの豆苗の驚きはここからなのであった。

2度目の収穫が終わり、豆粒と切り取られた茎をただゴミ箱に放り込むのも躊躇われるので、庭の隅に穴を掘って軽く埋めておいたのである。手入れする気は全く無いし、育てる自信も無い、さらに植えたことを覚えている可能性も無いというただの放置状態の豆苗であった。

ところが、本当に忘れた頃に見てみると再びその残骸から芽が出てきて、さらにヒゲのようなものまで出てきたのである。 仕方が無いので、その辺にあった棒を地面に挿して「あとは自力で棒にしがみついて勝手に育ちなさい」と諭して再び放置しておいた。

すると、
豆?
たくさん?
結構なスピードで成長し、花が咲いたかと思ったらあっという間に結実していたのである。その後、日に日に実は成長しその数も20個を超えたのである。
ひょっとして収穫期?

 本日、恐る恐る収穫してみると
これは誰?
中身がある!
  この豆は「さやえんどう」という種類の豆で、中身は「グリンピース」である。共に、私の大嫌いな食べ物である……。 

あれ以来、豆苗が気に入って何度も購入し、その度に庭へ撒き散らした豆苗の残骸たち。今後、しばらく続くであろう豊作……、困った。

2019年6月5日

敷板が無い?

6月のカラッと晴れたある日、あまりの気持ち良さに行き先も決めず車を走らせていた。

慣らし運転が終わったばかりの4バルブVVTのDOHCエンジンは、インタークーラー付きターボのブースト圧を上げるでも無しに木漏れ日の山道をプヨプヨと走り抜ける。そう、周りの景色があまりにも綺麗だったのでアクセルを踏み込む気になれず、のんびりと走っていたのであった。

国道に出てしばらく走っていると、道路沿いに線路が見え隠れする場所に出て来た。ここは廃線になってから随分時間が経っているはずなのだが、線路が撤去されていないようである。何か理由があって放置されているのか、それとも何かの目的で維持管理されているんだろうか?もしそうなら、この線路はいったい何処まで繋がっているのだろうか?

疑問に思ってしまった以上、ここはその先端(末端?)を確認せずに通り過ぎる訳には行かないであろう(そうか?)。ということで、線路の終わりを探しにひたすら走り続けたのであった。

そうしてそれから5Km程走ったその先には、まさしくその線路の行き止まり部分があったのである。
ここが突き当たりっぽい
線路終端の標識と車両止
反対側はずっと続いていた
ということで、この線路は約5Kmに渡って途切れることなくずっと続いていたのである。そう言えば、以前のニュースで廃線跡の線路を保守して本物の車両を走らせていると言ってたのを思い出したのである。これがそうだったのか……。道理で線路脇の除草や線路の状態が良い訳だ。なんかすっきりしました。

ここの少し手前にあった踏切らしき所では、ちょっと奇妙な注意書きがあったのである。チラッと見えた時は、どうせ「ここは廃線になっており列車は来ません」とか「線路跡があるので通行注意」などと書かれていると思ったんだが、何だかちょっと様子が違っていたような気がしたので引き返してみた(引き返してまで見るべき物がどうか疑問であったが…)。


普通の踏切に見えるが…
遮遮断機は無いけど注意書きが…
え?
そこには予想を覆す表記があったのである。二度読みしてしまったその標識には「敷板が無い」と書かれていたのである。それも期間限定で外していると言う…。

なぜ外すんだろう?期間を見るとどうやら冬期の積雪もしくは凍結期間だけ敷板を撤去しているようである。外す目的や意味は何だろう?除雪の邪魔になるからなのか?いや敷板が無ければ除雪車自体が通れないから違うであろう。それでは除雪をしないということなのか?もしそうならそもそも通行出来ないのだから敷板を外す必要も無いではないか?

謎が謎を呼ぶ不思議な標識であった。

このあと、ゆうゆへ行ってたっぷり湯を楽しんで来ました。内湯、ぬる湯、露天風呂、壺湯、寝湯…。平日の昼間に行くと、もうそこは老人クラブか貸し切りのどちらかの様相である。この日は天気も良く、露天風呂の目の前にある広大な中庭は草刈りが終わったばかりのようで、爽やかな風と共に草の香りが湯船まで漂って来る。白樺の若葉がそよぎ、山肌は新緑が少し濃くなったものの、まだまだ黄緑色が眩いばかりであった。お陰様で心身ともにリフレッシュしました、と言いたいところだが「敷板の謎」が頭から離れず、モヤっとした風呂上がりであった。

2019年5月23日

鉛直ジャイロスコープ

先週は、餃子激戦区と呼ばれる某所にある国立研究所へ行って来たのである。


某研究所

入口
展示コーナーがあったので覗いてみると、そこには予想を遥かに超える好奇心をくすぐられる展示物で溢れ返っていたのである。なかでも、心を鷲掴みにされたのがこいつである。
側面
 この巨体の側面には数字が書かれている。

足回り
この巨体をグイグイ走らせる無限軌道。

運転席

運転席は殺伐とした風景で、質実剛健である。

外気温測定器と通信機
年代を感じさせるリグ。
こいつの正体は…
そう、この巨体の正体は「日本南極観測隊の南極点到達雪上車」である。

既に現役を引退しており、1968年から1969年にかけて南極点に到達したスゴイ調査車である。到達後も10年間は内陸調査車として使われていたそうである。

昭和基地から南極点まで往復5200Km、5ヶ月かけて偉業を達成したのである。展示だけかと思っていたら、なんと中に入ることが出来たうえに、撮影も構わないと言うことだったので遠慮なく写真を撮りまくったのであった。


観測関連のコーナーでは、東大海洋研究所とここの研究所で共同開発された重力計の現物が展示されており、フムフムと細部までじっくり観察させてもらったのであった。これはNIPRORI型の重力計で、その中の鉛直型ジャイロスコープ部分が揺れる船上で重力センサー部を常に鉛直方向を向くようにするという実に健気な働き者である。私にとって非常に満足度の高い展示物であった。ひとつ欲しい……。

ということで、餃子を食べていろいろ観察してすっかり満足した私であった。

2018年12月25日

好みの数字

先週、ずっとその数字のことを考えていたのである。

その数字とは、それは希望ナンバーと称される自動車のライセンスプレートに自分の好みの数字列を入れるというものである。過去にも車を購入するたびに考えたことはあるが、結果はあまりしっくり来るものでも無く、安直に誕生日にしたり何となく座りの良い数字列にしてお茶を濁していたのである。

随分前の20世紀の終わり頃、スポーツカーを購入した時は希望ナンバー制度は無かったのだが、派手な車であったこともあり変なナンバーが付くのはどうしても避けたかったのでディーラーに相談してみたのである。今から思えばディーラもさっさと断れば良いものを「そうですね、出来ないこともありません」と何を根拠に思ったのか、そう言い放ったのである。

当然その提案に乗らない理由も無く、希望するナンバーを伝えて納車の日を待っていたのである。

その後、納車の2週間ほど前に「希望のナンバーが取得出来ました、苦労しましたよ」と連絡が入ったのである。後学のためその裏技のような方法を教えてもらったところ、「陸運局の申請窓口で発行される番号をずっと見ながら、良い番号の順番が回ってきた時にすかさず申請するのです」という、想像の遥か斜め上を行く手法であった。

まあそんな無理なことをした報いなのか、心待ちにしていた納車日の2月10日に私はディーラーでは無く、国際空港のロビーにいたのである。そう、納車日とアメリカ出張が同じ日だったのである。その後帰国してディーラーに行けたのは6月のもはや夏のような暑い日であった。

アメリカに住んでいた時にも同様のことがあったのだが、あちらは希望ナンバーでは無く希望文字列であり、アルファベットと数字の組み合わせなので選択肢も格段に広かったのである。しかし、当初車を共同所有していた同居人と希望する文字列に合意を得ることが出来なかったのである。

妥協案や折衷案も浮かばず、申込み締め切り日だけが近付き、最後は投げやりになり「もういい!いっそのこと『への6番』にでもしてしまえ!」と言ったところ、意外にもそれで合意に至り、私のSAAB900Sは「HENO6」という訳の分からないナンバープレートを付けて走ることになったのであった。黒歴史だ…。

今も燦然と輝く「への6番」と素数時計
 しかも、数字の前のアルファベットのOは数字のゼロに置き換わるという法則により、そのナンバーはHEN 06」になってしまったというおまけ付きである。友人からは「なんでHen(メスの鶏)の06なのか?」「へい!にわとり6番!」などと揶揄される始末であった。

さて、21世紀に入って懲りもせずスポーツカーを購入したときには、日本でも希望ナンバーが取得出来るようになってはいたのだが、大した案も浮かばないまま何のひねりも無いありきたりな番号を選んでしまったのである。その後、北海道に来てからも状況は変わらずであり、これといった希望ナンバーを思い付かずに今日まで来たのであった。

閑話休題。

先日ひょんなことから再び希望数字を考えなきゃならない状況がやって来たのであった。相変わらず名案も浮かばずモヤモヤしていたのだが、友人と雑談をしているときに「素数はどう?」と提案され、そうだよ素数時計を作ったときのようにその手で行こうと決心したのであった。

この家を作っているときにお世話になったモデュロール数列に敬意を表しフィボナッチ数列から選択することにした。それだけだと面白くないので「素数」でありかつ「フィボナッチ数」であるものの中から幾つかの条件を満たすものを抽出していった。

そして、何かを言いたげな「一桁の数字」やパチンコ屋の駐車場に止まっているような「ゾロ目」だったり、何が言いたいのかさっぱり分からない「語呂合わせ」などの恥ずかしい数字列は絶対に避けたかったのである。

さらに、どうせ選ぶなら車の番号なので「安全」にちなんだ数字を選ぶことにしたのであった。

安全な数字とは何か?それは安全素数である。

安全素数は素因数分解の困難さに依拠した数字のことであり暗号理論の教科書に良く登場する人気者である。しかし、それをそのまま持って来てもフィボナッチ素数にはならないという振り出しに戻る結果になってしまう。

そこで登場するのがソフィー・ジェルマン素数列である。それがどうしたと言われてもどうしようもないけど、ここに登場する数字はもちろん素数であるが、これを2倍して1を加えてもまた素数になるという性質があり、さらにそれは安全素数と呼ばれる特殊な数になるのである。

そしてこれが肝なのである。なぜ2倍が肝なのかと言えば、それはナンバープレートというものは車の前後に同じものが2枚あるからである。

つまり、自動車の前に「フィボナッチ素数であり、かつソフィー・ジェルマン素数でもある数字」があり、後ろにも同じものがある。つまり2倍である。そこへ運転手の人数である1を足すと全体で安全素数を形成出来るのである。

ということで、この特殊な数字が記載されたナンバープレートを車の前後に擁し私が運転することによって初めて安全素数が完成するのである。「素数+私+素数=安全」という一体感に包まれた希望ナンバーの完成である。

ちなみに、これらの条件を全て同時に満たす数字は、この世にたった2つしか存在しないのである。

さて、私はそのどちらを選んだのでしょう?