これまで使っていた冷蔵庫のサイズは約400リットルで、多少買いだめしても十分な収容サイズであった。機能も問題なく、ずっと故障知らずであまり不満も無く使って来たのである。
ただ一点だけ不満があると言えば、それは冷凍庫の容積が少ないことであった。
400リットルの旧冷蔵庫 |
ネットや家電量販店などで最近の冷蔵庫を見ると、なにやら使いもしない機能満載であったり、他社との差別化のためだけに搭載された感が満点の機能やデザインばかりであって、あまり購買意欲を駆り立てるようなものでは無い。
とは言いながらも、ここ最近はコロナ禍のせいもあり一度に買う食材の量が増えたので、もう少し大きな冷凍室が欲しくなってしまったのである。ただ前述のように魅力的な冷蔵庫はなかなか見付けられず、買い替えをすべきかどうか考え倦ねていた。
まあ考えてばかりいても何も解決しないので、重い腰を上げて家電量販店へ出向いて片っ端から製品を見比べてみた。どれもこれも大差無かったのだが、私の要求するものと売れ筋と呼ばれる最新の冷蔵庫との求める方向に大きなズレがあることが分かったのは大きな収穫であった。
そのズレとは……。
最近の冷蔵庫は幅が60-65cmのものが主流で、600リットル程度になるとその幅が68-70cmになる。
幅が狭すぎである。
その代わりに容積確保のために奥行きが70cm以上もある。
深すぎである。
私の欲しい冷蔵庫は容積が500〜600リットル、横幅は80cm以上、奥行きは50cm程度、冷凍室が200リットルである。機能としては、野菜室は不要、自動製氷機能は要らない、パーシャルなんとかチルドなんとかは無意味、という最近のトレンドを真っ向から否定するものである。
もはや「ズレ」なんてものでは無い……。
冷蔵庫の奥行きは深過ぎると、奥に食材が隠れがちでありドアを開けた時の視認性に難点がある。さらに食材が迷子になって後日変わり果てた姿で発見される確率が高まるのである。
冷蔵庫の横幅は広くても全然問題無く、まあ広ければ広いほど使い勝手が良い。業務用だと180cm幅の物まで売られていることからも明らかである。
ドアは両開きのいわゆるフレンチドアが良いと思う。しかしながら、このドアは横幅が80cm以上無いと非常に使い難いため、その欠点ばかりが目立つ結果となる。
これらを満たす冷蔵庫は数は少ないものの幾つかは見つけることが出来た。
(1) 全ての要求を満たす冷蔵庫 |
(2) 潔い設計の冷蔵庫 |
(3) サイズがぴったり |
(1)の冷蔵庫が最有力候補であったが、さすがに大き過ぎた。(2)はデザイン、サイズ共に合格であり、左側全部が冷凍室、右側全てが冷蔵室という潔い設計に心を奪われたが、使い勝手の点で見送ることになった。結局、(3)の冷蔵庫を買ったのである。
全幅830mm、高さ1825mm、庫内の奥行き510mm、全ての点で合格であった。冷凍庫に至っては容量こそ180リットルと少し小さいものの、中が6つの引き出しに分かれていて使いやすく、製氷室も製氷モードをオフにすれば普通に冷凍室として使用出来る。
我が家のキッチンにジャストフィット |
実際にキッチンに運び入れ使い始めたが、予想通りに使い勝手はよろしい。奥行きの狭さはかなりポイントが高く、横幅はもう少しあっても良かったと思えるほどである。横幅70cm以下の狭い冷蔵庫を買っていれば間違いなく後悔したであろうと実感出来る大きさである。
まあ見た目が業務用冷蔵庫っぽいのが何とも……。
あと、最近の冷蔵庫だけあって消費電力は以前のものの80%程度なのは流石である。お陰で先月の電気料金は過去最低を記録したよ!