2017年5月31日

大収穫祭

大葉、紫蘇、シソ。そう、サラダや添え物として名脇役の植物である。しかし、一度に食べる量は大したことは無い。かと言って2~3枚だけ購入する訳にも行かない。冷凍保存も試してみたが、手間の割には得るものが少なく諦めたのである。

そこで登場するのは自家生産である。我が家には大きな庭もあるし、良い畑の土にも恵まれているのだが、それ以前に大きな問題を抱えており家庭菜園に手を出すことが出来ないのである。理由は秘密。

そこで登場するのが室内育成栽培である。我が家には大きな空間もあるし、良い畑の土にも恵まれているのだが、それ以前に大きな問題を抱えており室内育成栽培を開始することが出来ないのである。この理由も秘密。

そこで登場するのが、完全人工培養環境である。買ってきた培養土をプランターに入れ、これまた買ってきたシソの種を蒔くのである。


専門店で購入したシソの種
 種はホームセンターなどでも売られているが、失敗するのも嫌なので樹生園という名の専門店で購入し、しっかり育て方や手入れの方法を聞いて来たのである。

10日ほどでうまい具合に発芽し、双葉が出現し、さらに本葉へと成長したのである。本葉はまだまだ小さく何の葉っぱであるか判別が困難であるが、そもそも私は植物の種類なんてさっぱり分からないので結果は同じである。

しばらくすると、小さな変な虫が発生したのである。おそらくアブラムシとか言う奴だと思うが、名前が判明したところで何処かへ去ってくれる訳でも無いので駆除方法を考えることにした。シソは葉っぱを食するために育てているので農薬の類は避けたい。かと言って一匹づつ排除するには数が多過ぎる。

調べてみると、食酢が良いとかお茶の葉っぱが効くとか書かれてあったが、我が家の虫は平気なようで、知らん顔をして葉っぱの上を歩いているのである。コーヒーの出がらしも試したが結果は同じであった。

そこではたと閃いたのである。春になってからというもの、冬眠から覚めたテントウムシが数多く室内を飛び回っており、見つけては捕獲して屋外へ逃してやっていたのだが、こちらも数が多過ぎて困っていたのである。この困ったもの同士を戦わせてみてはどうだろうか?

葉っぱの上を歩くテントウムシ
アブラムシを捕食するテントウムシ
ただの思いつきではあったが、厄介者のテントウムシは見事にアブラムシを食べてくれたのである。テントウムシはほとんど休むこと無く、せっせと葉っぱから隣の葉っぱへと渡り歩き駆除を続けていた。

ただし、テントウムシもそう都合良くプランターの中でおとなしくしてくれる訳も無く、気の向くままに脱走を試みるのである。奴らには羽があるので自由にプランターを飛び出してしまうのである。しかたが無いのでテントウムシ専用捕獲機を使って捕まえて、再びプランターへと戻してやるのである。

脱走中のテントウムシ、この後飛び立つ
これまでは室内を飛んでいるテントウムシ一匹につき一度だけ捕獲し、その手で屋外へ放ってやっていたのだが、この天敵システムを導入してからと言うものは、テントウムシの数×脱走回数分だけ捕獲しなければならないので、これまでの何倍もの時間をテントウムシ捕獲に費やさなければならなくなったのである。

そうこうしている内に葉っぱも大きく育ち、このペースで行けばあと数週間で収穫出来そうで、期待に胸を踊らせていたのであった。

しかし、その後驚愕の事実が判明したのである。それは…

華麗な変身を遂げたシソ?
シソの種を蒔いたのに、収穫する時にはチンゲンサイになっていたのである!

どこからどう見てもチンゲン菜である。成長途中から何かおかしいと思っていた。葉っぱが大きくなるにつれ、私の知る「シソの葉」の姿からどんどん離れて行き、スーパーの野菜売り場の2段目手前に鎮座する特売のチンゲン菜に似て来たのである。

こいつは途中で変身したのだろうか?突然変異であろうか?それとも私が購入時に「紫蘇」の文字が読めなかったのか?それとも「シソ」という名のチンゲン菜の品種なんだろうか?

と言う訳で、チンゲン菜の大収穫祭に変更になってしまったので、今夜は牛肉とチンゲン菜のヌーベルシノアで頂くことになりました。

今度はカブを育ててみようと思う。そしてこのチンゲンサイと掛け合わせてみよう!同じアブラナ科なのでうまく行けば立派な白菜が出来るかも知れない。