2017年7月2日

食品名表記法

シジミ(蜆)という貝がある。食材として慣れ親しまれたものであり、「シジミ」という呼称だけで全国で通用するものだと思っていた。「シジミの味噌汁」「シジミご飯」など、食材名は「シジミ」である。

ところが、近隣のスーパーの食材売り場に行くと「しじみ貝」や「シジミ貝」という名前を良く見かけるのである。別に誤りという訳では無いが、わざわざ「貝」を付ける必要があるのだろうか?その対象物が貝なのか、それとも別種の生物なのかの区別が必要な場合以外は不要なのではないのだろうかと、その表記を見る度に違和感を覚えるのであった。

食品売り場であれば「トリ」は鶏や鳥肉と区別する必要があるので「トリガイ」「とり貝」などの表記は必要であろう。「アカ貝」「サクラ貝」「シャコ貝」「イモ貝」も「貝」を省略すると他商品と混同する恐れがあるので「貝」を商品名に明記してある。また「ムール貝」「アコヤガイ」は「貝、カイ」を省略すると誤解を招く恐れもある。

しかし、 「サザエ貝」「アワビ貝」「はまぐり貝」と表記されていれば、誤りであるとは言えないもののやはり違和感を覚えるのではないだろうか?

これが普通だと思うのだが…
冗長というか、やはり違和感を覚えるな
なにか北海道特有の理由があるのだろうか?「シジミ」という商品が他にあって区別する必要性があるのだろうか?

さらに、下載の広告表記に関してはもはや理解の範疇を越えてしまっている、それは…。

いったい何が言いたいのか?
「貝付しじみ」、いったい何なんだ?何が言いたいのだ?それとも「貝無ししじみ」と言う代物が存在するとでも言うのだろうか?このスーパーでは食肉コーナーへ行けば「肉付牛ロース」や「肉付豚バラ」「肉付鶏モモ」などが売られているのだろうか?

もちろん、これはミスプリントでは無く、いつもこの表記で広告を出している。おそらく剥き身のシジミでは無く「殻付きシジミ」と言いたいのだろう…。

貝では無いが、魚介類コーナーにはカレイの一種に「ババカレイ」「ババガレイ」というカレイの仲間が売られている。このスーパーでは「母々カレイ」と表記されている。母の母はババアだからとでも言うのか?それともこれが正式な表記法なんだろうか?なんか失礼な名前である。と思って調べてみたら、「外見が薄汚れていて、皮がぶよぶよしているところが、年老いて肥った老婆に見えるためらしい」ということであった。歳を取っている上に汚くて太っているって…。「太汚婆カレイ」より「母々カレイ」の方が数倍マシな命名か…。

ちなみにこのババカレイは、道外では「ナメタカレイ」と呼ばれている。しかしである、北海道にも「ナメタカレイ」はある。そしてそれは「ヤナギカレイ」のことを指すのである。つまり北海道ではヤナギカレイをナメタカレイと呼び、ナメタカレイのことをババカレイと呼ぶのである。う~む。