2019年5月23日

鉛直ジャイロスコープ

先週は、餃子激戦区と呼ばれる某所にある国立研究所へ行って来たのである。


某研究所

入口
展示コーナーがあったので覗いてみると、そこには予想を遥かに超える好奇心をくすぐられる展示物で溢れ返っていたのである。なかでも、心を鷲掴みにされたのがこいつである。
側面
 この巨体の側面には数字が書かれている。

足回り
この巨体をグイグイ走らせる無限軌道。

運転席

運転席は殺伐とした風景で、質実剛健である。

外気温測定器と通信機
年代を感じさせるリグ。
こいつの正体は…
そう、この巨体の正体は「日本南極観測隊の南極点到達雪上車」である。

既に現役を引退しており、1968年から1969年にかけて南極点に到達したスゴイ調査車である。到達後も10年間は内陸調査車として使われていたそうである。

昭和基地から南極点まで往復5200Km、5ヶ月かけて偉業を達成したのである。展示だけかと思っていたら、なんと中に入ることが出来たうえに、撮影も構わないと言うことだったので遠慮なく写真を撮りまくったのであった。


観測関連のコーナーでは、東大海洋研究所とここの研究所で共同開発された重力計の現物が展示されており、フムフムと細部までじっくり観察させてもらったのであった。これはNIPRORI型の重力計で、その中の鉛直型ジャイロスコープ部分が揺れる船上で重力センサー部を常に鉛直方向を向くようにするという実に健気な働き者である。私にとって非常に満足度の高い展示物であった。ひとつ欲しい……。

ということで、餃子を食べていろいろ観察してすっかり満足した私であった。