2021年6月28日

メンテンスと消耗品

 この土地を購入して真っ先に入手したもの、それは刈払い機という名の草刈り機であった。

今からかれこれ11年前である。知人に勧められるまま購入したものの、その使い方も覚束無い状況ではあったが、何度か使っている内になんとか敷地内の雑草を刈り取れるようになったのは遠い昔の話である。

使えるようにはなったものの、メンテナンス知識がある訳でも無かったので不具合が出るまでは「きっとメンテナンスフリーなんだ!」と勝手に決めつけて無頓着に酷使を続けていたのであった。しかしながら、8年目を迎えた辺りでキャブレター内のダイヤフラム関連が破損し、修理に出したものの結局アッセンブリ交換となってしまい結構高いものになってしまったのである。

喉元を過ぎればなんとかで、メンテナンスの重要性などどこ吹く風状態でまた1年が過ぎて行った。

翌年は刈払い機の先端部分のギアボックスの不調である。どうやらエンジンの回転を刃先まで伝えるギア同士がうまく噛み合っていないようであった。調べた結果、ギアの摩耗によって寿命を迎えたようである。

修理費用は思いの外高額で、部品代(ギアボックス丸ごと)が12,000円、工賃等が4,000円などであり、専門店やホームセンターでも値段に大差は無かった。

う〜む、本体ごと買い換えるのが得策なんじゃないかと思えるような金額である。ダメ元でネット検索してみたところ、普通の輸入業者のようなところで7,000円程で売られている。自分で交換すれば何とかなりそうである。

さらに調べてみると、中国直送品だと3,000円程度であった。さらに調べてみると2,200円のものが見つかり、面白がってさらに世界最安値を調べると、なんと1,403円であった。もはや何の値段なのか分からなくなって来たが、気がつけばボチっと注文……、実験、肝試し???

届いた時点で既に箱がボロボロ

中身は普通で、何故か「JAPAN」の刻印

工作精度も悪く無さそう

もう一度いうが、箱がボロボロ

 本当に税込み、送料込みで1,403円で届いた。刻印は「JAPAN」である。「made in Japan」とは書かれていないのだが、いったいこれは何だろう?JAPANというモデル名なのか?詐欺スレスレの紛らわしい表示という奴だろうか?まあ動きさえすれば、そんなことはどうでも良いのである。

交換できた!

旧部品とは若干のネジ位置が異なっていたが、多少の調整で無事に取り付け完了である。恐る恐る始動してみると、当然ではあるが普通に動き出したのである。回転もスムースで何の問題も無さそうであった。

もうこれで当分安心だと思っていた今年、草刈りシーズンの最中に今度は遠心クラッチが瀕死の状態になっており、常に半クラッチ状態である。エンジンの回転を上げて草を刈り始めると、エンジンの回転数は下がらないのに、草刈り刃の回転がみるみる落ちていくのであった。

クラッチ交換もそれなりの値段がするので、前年のギアボックス交換と同じ作戦で行くことにした。

結論から言えば、適合クラッチ部品一式が税込み送料込みで364円であった。え?というような値段である。

届いた!

 

旧クラッチ。すり減りまくり

364円のクラッチ

新旧比較

さっさと組み立てて試運転をしたところ、何の問題もなく実に気持ちよく動くようになったのである。耐久性などの問題はあるかも知れないが、ギアボックスにしろクラッチにしろ、普通に修理する場合の二十分の一、つまり95%引きで修理出来てしまうというこの事実。う〜む、なんと言えば良いのか……。