ペモペモは、親鳥が口移しで給餌する雛の状態から、自らのクチバシで餌を拾いあげて食べられるようになった。とりあえず一歩成長した訳だが、このままでは単独では自然界で生きて行けない。今日から人工の餌では無く、自然界の餌を食べる訓練をすることにした。
まずはミミズである。庭の軟らかそうな土を掘ってみると、栄養状態が素晴らしく良いミミズが大量に出て来た。この大きさだと、ミミズに鳥をやっているのか、鳥にミミズを食べさせているのか分からなくなりそうだ。どっちみち、この大きさだと口に入らないよな…。
なんとか小さめのミミズを見つけペモペモに与えたが、初めてみるミミズが食べ物だという認識が無さそうである。仕方が無いので何度も口の前に持って行ったら、いきなり丸飲みしてしまった。美味しそうな顔をするでも無し、また食べたいと言って来る訳でも無い。2匹目を与えても同じである。バッタをやっても同じ結果だった。まあ、それでも初めて自然界の餌を食べた訳だし、一歩前進したと思うことにした。
ミミズを食べ終った後の表情 |
解体作業の合間を縫って、庭で飛行訓練を行っていたが、何度目かの飛行の後に庭の林へ飛んで行ったきり戻って来なくなった。大して飛べる訳でも無いので目の届く範囲の木の枝に止まっているが、手の届く範囲では無い。このまま自然界にリリースしてもまだ生きて行けないので何とか捕獲を試みるが、野性に目覚めかけているのか単に外が楽しいのか知らないが、一向に戻って来る気配が無い。
そんなことを繰り返しながら家屋の解体作業続けていたが、陽が傾きかけた頃突然玄関の方から鳴き声が聞こえた。どうやら戻って来たようである。そのまま捕獲して移動用ケ−ジ(ただのAmazonの段ボール箱だが…)に入れて帰宅した。
今日一日の訓練で疲れたのか、ペモペモは帰路のレーシングカーの中では熟睡状態であった。良く寝られるような、こんな騒音と振動だらけの車内で。やっぱり大物なんだな…。