2011年11月15日

壁の防水対策

漆食塗りは吸湿性(調湿機能)が良い。逆に言えば外壁にするなら何らかの防水対策が必要となる。十分に硬化してしまえば濡れたからと言ってダメになる訳では無いが、劣化は避けられない。
最近の商品化されている漆食は大量の化学物質が入っているので、防水性能はかなり高い。逆に言えば調湿機能が失われた只のプラスティック壁である。漆食の意味が無い。

例の米粉の件がうまくいったので、すっかり昔の技法にはまっている私であるが、今回も同様に試してみることにしたのである。その方法とは、「油」である。さっそく近所のスーパーで特売のキャノーラ油1リットル198円を購入した。これをいつもの漆食に混ぜて上塗り作業を行った。1週間経ったが、多少のヒビがあるもののそれなりの硬さになったので、早速防水実験を行った。



写真の左側が油入りの漆食仕上げ。窓の上下および右側は仕上げ塗りをしていない。ここに大量の水をかけてみた結果が上の写真である。水は左と窓の上下のみにかけ、右側は比較のために水はかけていない。

仕上げ塗りをしていない真中部分は水をしっかり吸い込んで、右側と比べて明らかに暗い色に変わっている。それに比べて左側部分は水を弾いて殆ど変化しなかった。油のせいで表面に光沢が出ているため右側と同色では無いが、落ち着いた色合いである。

この仕上げ塗りに耐候性があれば、本宅の外壁はこれで行こうと思っている。この冬の低温と紫外線で結果が出ると思う。