2012年1月18日

うさぎのダンス

連日の好天続きであるが、最低気温は−15℃前後の日が続いている。解体中の家は断熱材を撤去し天井すら無い状態だが、強い日差しのお蔭で日中の室温はプラスである。水道はこちらの言葉で「水抜き」とか「水落し」と呼ばれる水道管の中の水を抜いて凍結による水道管破裂を防止する処置を行っているが、元栓を捻れば普通に水が出て来る。
とは言うものの、家の解体・建築作業は気温が低すぎて何も出来ない状態が続いている。

ふと庭の方を見てみると、雪の上を動物が歩いた足跡が沢山見える。いろいろな方向から庭の一ヶ所を目指して集まって来ているような感じである。

左上の部分に集まる足跡

どうやら、昨夏に植えた向日葵の根元に集まっているようだ。何を目的に集まっているのかとても気になって、雪掻きをしながら足跡の集まる場所まで掘り進んだ。

雪がサラサラ過ぎて、なかなか掘り進まない。




なんとかたどり着いて観察してみると、どうやらウサギの足跡だったようで、ヒマワリの枯れた茎を食べに集まっていたようだ。

茶色いヒマワリの枯茎と緑色の支持棒とクリーム色のウンコ
たくさんの足跡と共にウンコもまた大量に放置されていた。

ウサギの糞と食べカス

ウサギ達は知らないだろうが、このヒマワリの隣にはニンジンが生えているのである。昨年植えて、収穫時期を逃したまま放置している内に雪の下に埋もれてしまったのである。ウサギも、まさかこんな近くにヒマワリの茎より美味しいニンジンがあるとは夢にも思っていないであろう。



親切な私は下心満点で、雪をどけて人参を掘りおこすのであった。


表土は凍結していたが、雪の絨毯に守られているせいか地中深くまでは凍っておらず、ニンジンは美味しそうな状態で保存されていた。

今夜、あまり美味しくないヒマワリの茎で空腹をまぎらわせるためにやって来たウサギ達は、思いがけないご馳走の出現に狂喜乱舞するに違い無い。

ニンジン畑の上で喜びのダンスを踊るウサギの姿を想像しながら、ウサギの恩返しを心の底から期待しながら帰路に着く私であった。