1月2日は芽登温泉。この辺りでは最高の泉質を誇る温泉で、もちろん源泉かけ流し。山奥に温泉宿が一軒あるだけの時間の流れが止まったような風情溢れる温泉である。
1月4日はトムラウシ温泉へ。 ここも山奥にある源泉かけ流しの温泉。
道道718号線 |
綺麗に除雪されているので走りやすい。出発した時は快晴であったが、トムラウシに近付くと曇って来た。前方の雲の中がトムラウシ山。
分岐点 |
道際の勇水が凍って滝のようになっている。それでも道自体は除雪されているようで、問題なく前に進めた。
林道とヌプントムラウシ温泉の分岐 |
分岐点にあるホクデン(北海道電力)の電柱表記は「ポン富村牛幹線」。この林道を進むと「ポントムラウシ山」へ続くからなのだが、アイヌ語由来の表記と漢字を混ぜて書くと意味が良く分からない。ポンはアイヌ語で「小」という意味。大雪山系にはポン化雲岳、ポン白雲岳などポンが付く名前が多い。
この2枚の写真は、この道を通る度に気になっていた標識。路肩が弱いので通行注意だと言いたいのだろうが、「路肩弱し」と「路肩弱い」を使い分ける理由が分からない。この2つの標識は、数メートルしか離れていないし、どちらも昨年新しく立て替えたばかりである。一昨年の古い標識も同様に「弱い」と「弱し」を使い分けていた。もちろん、それぞれの路肩に違いは見当たらない。
語調を比較すると、「路肩弱い」より「路肩弱し」の方がちょっぴり偉そうである。「路肩弱し!」の方が丈夫なのか?「路肩弱〜い」は路肩を踏むと確実に崩れてしまうのだろうか?
いや、逆かも知れない。「路肩弱い」は「路肩弱い(かも知れないから注意した方がいいよん)」という程度の意味で、「路肩弱し」は「路肩弱し(って言ったじゃん。乗ったら崩れるのは当り前だろっ!)」という意味で、路肩が徹底的に弱いのかも知れない。
うーん、良くわからん。でも、標識を新しくしたり、種類を使い分けるより路肩そのものを補強した方が私が悩まなくて済む。
やっと温泉に到着。
この温泉のすぐ脇にある登山道は、私が学生時代に層雲峡から黒岳に登り、白雲岳、忠別岳を経てヒサゴ沼、五色ヶ原、化雲岳を経てトムラウシ山まで縦走した時に最後に下って来た道だ。あの時、ヘトヘトになって下山し、真っ先に飛び込んだのがここの温泉だった。当時とは建物も湯舟も異なるが、あの時の事を思い出しながら源泉かけ流しの湯を堪能した。
ここに至る道道718号泉は、この温泉宿とそのすぐ先のキャンプ場で行き止まりになっているが、元々この道路は大雪山を縦断して美瑛の天人峡温泉までつなぐ予定 だった道路である。同じく中止になった大雪山横断道路とこの大雪山縦断道路のどちらかが完成していたら、あの幻想的な大雪山系の自然や景観は失われていたかも知れない。