2013年4月5日

横断注意

北海道の道路を走っているとちょっと変わった道路標識を見掛けることがある。
観光で来ていた頃は、珍しい標識を見掛けると写真を撮って面白がっていたが、こちらに住むようになってからはあまり興味をそそらなくなってしまった。もちろん大型動物注意の標識や路面凍結、雪崩注意などの標識は興味の有無では無く真剣に注意を払っているのは言うまでも無い。

愛らしい横断
この横断注意が一番多い
その他にも、馬鹿も横断する。


動物によっては、夜中に突然飛び出す奴や、クラクションを鳴らしても一向に逃げない奴、注意深く見ていないと見過ごす程小さい奴、パニックになってこっちに向かってくる奴など様々である。

慣れて来ると、そいつらが出そうな場所、飛び出しそうなタイミングが何となく分かるようになり、それほど苦労しなくても避けることが出来るようになるのである。

多岐に渡る種類の標識を見ているので、もはやどんな種類の標識が出て来ても慌てたりびっくりしたりすることは無いと思っていた。

しかしながら、今日出会った標識には本当に驚いてしまったのである。

それは、

ん?何の注意標識?
せ、戦車?
最初は意味が分からなかったのである。交差点を過ぎてUターンして見てみるとそこには「戦車横断注意」の標識があった…。

何の冗談だろうかと思って良く見ると、ちゃんとした標識であり悪戯ではなかったのである。戦車を陸送するトレーラーでも通る道なのか?それとも有事の際に戦車が通るということだろうか?いや、それなら標識はいらないであろう…。ますます分からなくなって来た。

あまりにも気になったので、その「戦車」が「横断」するという道を見に行くことにした。

戦車の道?
写真ではちゃんと写っていないが、路面はキャタピラのせいでガタガタに削られている。一度や二度の通行ではここまで破損しないであろう。恒常的に戦車が走っているということなのか?
8Km先は行き止まり
このガタガタ道を延々8Km程走行してみると、その先にはゲートのようなものが見えて行き止まりになっていた。

立ち入り禁止
そこは自衛隊の演習場であった。駐屯地と演習場を行き来する戦車の通り道だったという訳だった。本当に戦車が走っている道路だったのか…。

ちなみに戦車が通行する側が優先道路で、それに交差する道路は一時停止の標識があった。この一時停止無視は命がけだよな、交通違反切符を切られる前にあの世行きの切符を手にする羽目になるな…。

ちなみに、この戦車道は専用道路でも何でもなく普通の一般道である。自動車も農業トラクターも走っている、戦車に注意しながら…。

一般道路であるが故に、普通に交差点もある。道道との交差点もある。北海道で一番長い国道とだって交差する。流石に道道や国道との交差点は戦車側が一時停止であった。そっか、戦車も一時停止するんだな。もちろん停止線は無惨にも剥がれていてかろうじて判別可能な状態であった。

こんなことをしながら一日が終ってしまったのであった。あ、今日も家を作ってない…。