2013年11月27日

作業再開(2)

そもそもこの入口作りを途中で放置していたのは、その形状が複雑であるのが原因だった。

設計当初、入口のドアはアーチ型が良いだろうと漠然と決めた私であるが、アーチ部分の製作が面倒臭いことに気付き、途中で設計を変更しようと一度は思ったのであるが、好運なことにアーチ形状のドア枠を譲ってくれる人が現れたのでそのまま工事を進めたのであった。

しかし、このドア枠は普通の壁に普通の工事で取り付ける普通の家の部材であったため、ワラで出来た不気味な程厚い壁との整合性が非常に取り難いと気が付いた時には既に変更が効かない状態であったのである。

四角と丸とその隙間
ドア枠は厚みが16cmの普通の枠である。壁は不気味な50cm厚である。普通は枠を延長するだの、壁厚を調整するだの、なんらかの工夫をするのだろうが、面倒臭かったのでドア枠を追加で2つもらって来てなんと3段重ねにした私であった。

今度はドアの上に空いた大きな空洞の処理である。ここは設計通りにワラの塊を入れ、隙間を埋めた。

残るはドア枠と上部の壁の間である。そう、四角い形状と丸い形状の隙間だ。これを埋めるのはなかなか難しいのである。何故か?この部分は小さいながらも部屋の内部と外部を仕切る断熱層なので、隙間をぴったり埋める必要があり、さらに重い漆喰の壁材を支え、おまけにワラの通気性を確保しなければならないからである。単純に壁板を貼ることは出来ず、ワラだけだと強度が不足するのである。

仕方が無いので、檻の構造を作ることにしたのであった。棒状の板を隙間を適切に開けながら枠と壁を接合すれば良いはずだ。ドア枠の上部と棒状の板の接点は、接触する円周部分を微分した接線方向と垂線との挟角と同角度で切れば良いはずである。

微分より切断の方が時間がかかった
計算通りなら左右対照前後同形なので同じものを4つずつ作成した。

ぴったり!
ぴったり
ぴったり、わーい!

室内側
玄関側
何とかなるもんだ。