2014年7月11日

Lop-Nur (2)


この家に来た時には、外気温が低く雪があってとても快適な所だと思った。僕は体中がモコモコの長毛で覆われているので寒さが大好きだからだ。


雪の中を転がるのが大好きさ!
でも、僕の飼い主は寒いと可哀想だと思っているようで、冬の間ずっと家の中で住むようにと言って、玄関全部を僕の部屋にしてくれた。おまけに、辺り一面ワラを敷いてくれたので、僕はまるで牛のような生活になってしまった。

僕は牛なのか?
 ここは何だかともても変な家で、まだ完成していないのではないだろうかと疑問に感じるんだが、可哀想だから気付かないふりをしていた。先日、壁にいたずらをしてみたら、中からワラが飛び出して来てびっくりした。この飼い主はどんだけワラが好きなんだ…。

玄関には人感センサー付の照明があって、僕が走り回ると明るくなるんだ。飼い主が夜に出かけて帰って来る時に、ちょっとしたサービスのつもりで電気を点けてあげるんだ。そうすると飼い主は「あ、Lop-Nurがまだ起きているみたい!」と言って喜んでいる。単純な奴らである。

そういえば、前回壁を壊した時に何か変な機械を取り付けられたんだった。

HDカメラ
 とてもいい加減に取り付けられたその機械は、どうやら僕を撮影しているようだ。なぜそれが分かるかというと、いつもは靴とかスリッパ、箱なんかをボロボロにしても全然気が付いていなかったのに、最近は靴を噛んだだけで飼い主が現れるからだ。ふん、勝手に撮影しないで欲しいな。

監視用コンピュータ

僕はカメラだと気付いているぜ!
僕がこんな感じで機械を睨み付けると、飼い主はそれを見ているようだ。

パソコン画面の左隅に常に表示されている

タブレットでも同時に見られる
飼い主は僕を監視するためにこの機械を取り付けたつもりだろうが、僕が何かをする度に飼い主がやって来るので、僕にとっては飼い主を呼び出す呼び鈴のようなものだな…。