どこにでも現れる自転車のような自動車 |
ところが、この車は全長が3mにも満たない2.7mである。ドアの前後にタイヤが付いただけというミニマムコンセプトの車なのである。ホイールベース、つまり前後のタイヤが地面についている所の距離が1.8mしか無い。先日のパンクマ道でさえ道幅が2m程あったので、がんばって何度も切り返しをすればUターン出来てしまうという優れものである。他の車ではこうはいかない。
この車の最小回転半径は約3.5m。つまり一般道であれば道幅が4mあるので、この車は切り返しを行うことなくUターン出来る。北海道で道幅が4m未満の道路はあまり無いので、ハンドルをグイッと切りさえすれば、どんなところでもUターンが出来る。バックギアがついていることさえ忘れてしまいそうだ。
のんびりドライブしていても「あっ、今通り過ぎた所に見えたのは何だろう?」と思った瞬間にブレーキを踏みハンドルを回すだけで、あっと言う間にそこへ戻ることが出来る。これに落ち着きの無いドライバーが乗っているものだから、あっちへフラフラこっちへチョロチョロと、まるで自転車感覚で気の向くままに走っている。
平均燃費は30.5Km/L。燃料タンクは20リットルしか無いけど、600Km程度走れるのでやはりどんな所へも気楽に行ってしまうのであった。
ただ残念なことに、2005年に製造が中止されており、新車はおろか程度の良い中古車さえもはや手に入らないのである。このまま大事に乗りつづけるしか方法は無いのである。どこかのメーカーが同じコンセプトで作ってくれないかな…。