2015年9月4日

平面バッフル

2年前、壁を作っているときに思い付いた案をようやく実行に移すことにした。それは平面バッフルを組み込むことであった。へいめんばっふる…、興味の無い人には無縁のものである。

のっぺりした壁(2年前)
壁の大きさは、縦2.9m、横2.7mののっぺりした壁である。一応耐力壁構造なので105mmの構造柱に12.7mm厚の針葉樹の構造合板が使われており、強度は十分である。

フルレンジユニット
ここに100mmのフルレンジユニットを埋め込む。これはバナナパルプ配合の軽量コーン、高損失発泡ゴムのエッジで出来ており、その周波数特性は大変素直な設計となっている。メーカーはバスレフ式を推奨しており、専用のユニットも販売している。しかしながら、不自然に強調された低音を求めるよりは、いっそのこと低音部を犠牲にしてでも中高域の自然な伸びを目指すべきであろう。したがって、この手の軽量小型タイプのユニットは、後方を開放して中音から高音域を減衰させない無加工の音として聴くのがベストだと思う。私はオーディオマニアでは無いし、高級な聴覚も持ち合わせていないのだが、設置サイズや製造コストの制限を受けた窮屈な音を聴くのは好きではないのである。

と、長年のオーディオ愛好者のようなことを言っているが、実は先日コストやサイズの制限が無い、いわゆる本物のスピーカーユニットを譲ってもらい朝から晩まで毎日聴いていたのである。ひとつが35Kgもある巨大ユニットで、全ての音域で奥行きが深く、実に素晴らしい音を奏でる。特にクラッシックに最適で、時間の経つのも忘れてしまうほどである。これを機に、クラッシックはmp3ではなくflac形式で聴くことにした程である。ということで、オーディオ愛好歴が3ヵ月の私であった。

こんな背景もあって、2年も前に買った100mmユニットは巨大スピーカーの対極を行くようなシステムにしようと決めたのであった。その答えが平面バッフルということであった。ネットで検索するとマニアと呼ばれている人達が色々作成しているのがわかる。でも大きさだけなら私も負けていないな。

ついでにmpd化してスマートフォンやタブレットから操作できるようにした。我が家の室温や換気、水道管凍結防止、照明のコントロールなどを引き受けている小型コンピュータにUSB-DACを増設して、この平面バッフルを鳴らすことにした。

昨年はロプノール監視装置だったコンピュータ
TripathのTA2020を使った安物アンプにSonyのUAB-80というDACを接続し、ぐじゃぐじゃの配線で仮組みしてとりあえず鳴らしてみることにした。

鳴らしてびっくりである、こんなにうまく行くとは思わなかった。

透き通った高音、伸びの良い中音、壁の向こうに消えさってしまった低音。気軽に聴けるBGM的な音楽にぴったりである。しかし、やはりというか相当ソースを選んでしまうシステムになってしまった。クラッシックは全然ダメ、男性ボーカルもダメ、透き通った声の女性ボーカルのみが映えるという感じである。ということで、Uruばかり聴いている。