ジャガイモはサツマイモとは違い、貯蔵温度が0℃~10℃(適温は2℃~4℃)なので温度管理が楽である。つまり、保温構造の倉庫に、雪や氷と一緒にジャガイモを放り込んでおくだけで貯蔵が可能だからである。雪を使えば庫内の湿度は80~90%になるので、これもジャガイモの保管に具合が良い。
その名の通り |
雪とジャガイモ、と人々 |
断熱された倉庫の中に外から持ってきた雪を入れると、倉庫内はやがて0℃程度で落ち着き氷点下にはならない。そこへジャガイモを満載したコンテナを積み上げて保管しておくと、ジャガイモは寒さに耐えるために低温糖化現象を起こして体内のデンプンをショ糖に変化させ、さらにブドウ糖や果糖も生成するのである。
この時に若干ではあるが発熱するので、0℃近辺の雪温と相まって庫内は2℃~4℃と理想的な温度になるという、実にうまい仕組みである。したがって、庫内に運び入れる雪の量、保管するジャガイモの量の調節が重要なカギになるのである。
もし、ジャガイモの数が少なければどうなるのだろうか?
庫内の温度が0℃付近から上昇せず、断熱性能にもよるが庫内が部分的に氷点下になる恐れがある。
広い倉庫に極少のジャガイモ |
そこで、コイツの登場である!
強力助っ人、参上! |
だ、だいじょうぶなのか?と思ったが、これでなんとかしのげるそうだ。
この雪室による保存でジャガイモがどれだけ甘味が増すかといえば、この通り。
(c)2006 北海道農業研究センター |