その後、機嫌良く草刈りを頑張ってくれた黄色スズメバチ君だったが、その構造に一抹の不安を覚えていたのである。その構造とは、草刈りを行う「刈り刃」がすごい勢いで回転するすぐ横に車輪に駆動力を伝えるベルト駆動構造がある。
通常の設計であれば、破砕力のある回転部分と駆動伝達噛み合い部分とは出来るだけ離す、もしくは隔離するのが当然なのだが、この黄色スズメバチ君はコスト削減を前面に出した潔い設計なのでそのようにはなっていない。ただ、それをある程度想定しているのかその繊細部分を保護するためのカバー部品が付いているのである。そしてその部品というと、「え?これでいいのか?」を10回くらい叫びたくなるような見るからに脆弱なものであった。
当然の帰結ながら、4回目の使用でカバーが破損し走行不能になったのである。予想的中……、という嬉しくない予想と、それが的中したという不運。
さて、困った……。
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カバー部品の内側 |
補修後の写真しかないけど、この白い部分は完全に欠落しており左右をつなぐ部分は割れて離れてしまっていたのである。色々考えた結果、欠落部分にはメッシュ構造を付加し、その上を接合用のプラスティックを用いて「手動3Dプリンタ」のように何度も何度も繊維状に重ねて構造部分を整形したのである。アラミド繊維もビックリである。
その結果、
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接合できた? |
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気休めのメタルテープ |
上部には耐摩耗力のある板を接合して、さらに防水を兼ねて気休め程度のメタルテープを貼って完成とした。
このあとも、おそらく同じ理由で同じ部分が破損するのは想像に難くないが、まあその時はその時なのでしばらくは騙し騙し使っていこうと思う。
果たしてこれが「強力な助っ人」と呼んで良いのかどうか……。