2011年10月12日

温泉

この連休中に友人が遊びに来たので、町内をプチ観光していた。
まずは岩間温泉。秘湯と呼ぶに相応しい山間部にある温泉である。昨年訪れた時は、国道から未舗装の林道(入山届が必要)を十数Km走ったところにあったが、今年はそのルートは通行止めのため、シンノスケ迂回線一ノ沢林道および音更川林道を経由して本流林道に迂回するルートを利用する必要があった。お蔭様で距離と秘湯度(?)が更にアップしていた。

この林道を走って行くと、温泉の数百メートル手前の地点で道を横切るように川が流れている。深さは40cm程度であるが、流れが急なので車で渡るにはちょっと勇気が必要である。


この川を越え、岩場を走ると再び川に出る。この川沿いに温泉が湧き出ている場所があり、そこには岩で出来た立派な湯舟がある。手入れも行き届いており、大変気持良く温泉を楽しめる。




この温泉の源泉は、この川の岩肌から直接湧き出ている。


 黒いホースの50cm上方に並行して見える岩盤の割け目から湯が出ておりその成分のせいで白く垂れたように見える。この割け目が横数十メートルに渡って続いており、その区間であればどこに湯舟を置いても温泉が楽しめる。源泉温度は高めであるので、加水用と思われる黒いホースが上流から引き込まれていた。

岩の間から湯が出ているので岩間温泉と言うらしい。以前、文献で調べた時は発見者の名前にちなんで付けられたと書かれてあったが、この状況を見ると前者が正しいとしか言いようが無い。

 泉質は硫化水素硼酸食塩泉という、ちょっと硫黄臭いやや白濁したお湯である。ある意味、一番温泉らしいとも言える。

こんな秘境のような所にも、以前は鉄道が敷かれていたらしい。1950年から1958年のことである。もっとも、人を運ぶ鉄道ではなく森林を伐採しその原木を運搬するためのものであったそうだ。文献によると、5tディーゼル機関車3両、運材用貨車140両余りで構成されていたらしく、森林鉄道としてはそこそこ規模の大きなものであったようだ。


 昭和52年の国土地理院の高解像度航空写真から該当エリアの写真を持って来た。赤がその鉄道跡と思われる軌跡を私が勝手に書き加えたもので、マゼンダ色の部分が温泉だと思われる。大変山深い場所である。

ここでたっぷり温泉を楽しんだのであった。町内にこのような場所があるとは恐るべしである。

むむむ、なんか普通のブログのようになってきたな…。