今度も離陸せずに済んだようだが、逆になぜ無事だったのかが気になって仕方無かったのである。気温も上昇して雪解けが進み、小屋の基礎部分が良く見えるようになっていたのでしばらく観察していると、驚愕の事実が判明したのである。
小屋の下に走る大きなヒビとクレータ状の壁 |
なんと、小屋が浮いていたのではなく牛舎跡の基礎そのものが割れて変形していたのである。つまり、この足の部分は通常より上に移動したのではなく、下のコンクリート基礎全面が地盤沈下のように下がってしまったのである。その結果、この足部分が浮いているように見えただけだったようだ。
したがって(?)、小屋そのものにはダメージが無く先日の嵐にもビクともせずに立っていたという訳であった。私が設計施工したにもかかわらず、変に頑丈な小屋であった。規模が小さいので大きな建物に対し相対的に強いのは分かるが、素人設計&不器用施工の割には丈夫な奴である。
昨年、小屋を建てて暫くの間は「倒れていませんように」と祈るような気持で現場に向かっていたが、この冬の積雪に耐えた時点で安心していた矢先の嵐だったので、久しぶりに覚悟を決めていたのであった。
ところが、今度は逆に大丈夫だと思っていた壁が剥がれていた。どうやら下地の壁と上塗りの漆喰いの間に水分が入り込み凍結して浮き上がってしまったようである。同じ塗り方をした部分は全滅であった。この工法は不採用にしよう。やはり雨風よりも低温の方が予測が難しい。