今年も雪の季節がやって来て、我が家の庭も一面の雪化粧である。もっとも日本海側の札幌や旭川に比べると積雪量は全然少なく、せいぜい10cm〜20cm程度である。
12月に入り、そろそろ本格的に根雪(
積もった雪が融けない状態)になるかなと思っていたら、季節外れの大雨が降ったのである。おかげで雪が半分融けた状態となり路面がビショビショになってしまったのである。
これが後日の悲劇を招くとは…。
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庭の雪の上に降った雨と路面の凍結 |
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敷地の入口付近も半融雪状態 |
その後、ちょっとまとまった雪が降りその次の日は快晴であったので、元気に現場へ向かったのであった。現場に到着すると、敷地の入口はそれなりの積雪状態であったが、町が私有地にもかかわらず除雪してくれていたので、いつものようにそのまま敷地内に入って行ったのである。
ただ、この日はちょっと状況が異なっていた。先日の雨のせいで路面が完全なアイスバーンになっていた上に雪が積もったのである。おまけに進入路は緩い登り坂である。そう、ツルツルな状態でスタッドレスタイヤもグリップしきれずに、入口から60m進んだところでスタックしてしまったのである。
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除雪後の道の真中でスタックした車 |
昨年は隣家のトラクターに助けてもらったが、今年は4WD車が敷地内に置いてあるので特に慌てもせずに自力で引っ張りあげるつもりであった。しかし、この雪onアイスバーンの威力はすざましく、4WD車のタイヤも悲鳴を上げながらスリップしてどうにもならなかったのである。
悪い事は重なるもので、この状態で地吹雪になってしまったのである。もう視界は1m程度で何も見えない。しかし、ここは道の真中ではあるが自分の敷地内なので誰にも迷惑はかけない。そんな安心感から救出を一旦中止して車をこのままにして家に入ったのであった。
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敷地内で待機するゲンヤー号と4WD車 |
その後も風は強くなったり弱くなったりを繰り返しながら、時おり地吹雪が吹いていた。午後になって風が一段落した時に車の様子を見に行ったのだが、そこで驚愕の事実を知ることになる。
家の中からははっきり見えない位置に車があったのだが、その良く見えない部分に吹き溜りができていて、車は半分以上雪に埋もれた状態であった。軽い気持でスコップを片手に様子を見にいった私は、なす術も無く退散したのであった。人力ではどうしようもない何トンという雪が道と車を覆っていたのである。あまりにも驚いたので写真が無い…。
雪の中に埋もれた車は、もう前にも後ろにも進むことができず、ただただ埋もれて行く一方であった。どうしよう?他の車を呼んで巨大な吹き溜りのせいで近づけないし、除雪車を呼んでもこの車が邪魔で除雪ができない。おまけに敷地内の他の車もこの車が行く手を遮っているので出られない。八方塞がりなのか?ここに泊まるしか無いのか?
そんな心配をしている内に、町の除雪車がやって来た。
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巨大な除雪車 |
運転手さんに事情を説明すると、なんとかしてくれるということなので様子を見ていた。しかし、この除雪車は予想通り雪をかき分けながらスタックした車に近付いては来たけれど、車の手前に巨大な雪の壁を作った時点でどうしようもなくなって作業は中断したのである。後は人力でこの雪の壁を崩して除雪車と私の車をロープで結びつけるしか無い。吹雪の中、除雪作業員の人と一緒に必死でスコップで除雪をしたのであった。
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救助隊到着 |
牽引ロープを接続したあとは、びっくりするくらい簡単に車は救出された。まるでチョロQを引っ張っているかのような勢いで、スポッ!と抜けたのであった。
その後、我が家の敷地内をしっかり除雪してくれて去って行った。どうもありがとうございます!
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これが地吹雪!(天気は快晴) |
この救出劇で膨大なエネルギーを消費した私は、もう何もする気力も無くなっていた。無事に車が助け出された安堵感と冷え切った身体を温めるため、私達は秘境の温泉に行くことにしたのであった。まあいつもながら暢気な夫婦である。
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懲りもせず雪道を走る |
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温泉の廃湯が道路に流れて融雪状態 |
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4種類の湯が湧き出る珍しい温泉 |
ナトリウム泉、硫黄泉、鉄鉱泉、カルシウム泉の4つの源泉があり、それぞれ自噴しているという大変珍しい温泉である。湯舟は4つ(一つは露天風呂)あり、それぞれのお湯が引き込まれているので、それぞれをじっくり肌で感じながら浸かれる。
結局、この日は温泉に入っただけで自宅建設作業は何も出来なかった…。