2015年10月6日

橋梁用伸縮装置

普段何気なく走行している道路だが、注意して見ていると橋の前後に気になる道路の切れ目があるのに気付く。高速道路などではこの切れ目が大きいのでよく目立っており、以前気になって調べたら気温の変化で橋が伸び縮みするのを吸収する仕組みだと分かり納得したことがある。それから数十年、これを特に思い出すことは無かったのである。

道路上にある継目  (c)建設プラザ

近くで見るとこんな感じ  (c)建設プラザ

先日、何気なく湖に架かる道路を走行しているときに、ふと疑問が頭をもたげて来たのである。橋の伸縮がその両端で起こっているのは良いけれど、まさか無制限に伸びる訳でも無いだろうから何らかのストッパーがあるはずだ。どうやって止めているんだろう?それはどこについているんだろう?以前、この仕組みを調べたときにはその点を思いつかなかったので調べていないのである。

気になって気になって橋を渡るどころでは無くなったので、橋の裏側を見ることにしたのである。小回りの効く車でグルッとUターンし、橋の脇に見えた小道を降りて行った。

湖を渡る道路橋
橋を裏側から見るのは久しぶりである。普通の人はあまり見ないものなので、久しぶりということは以前はたっぷり見ていたということか…。まあいいや。


橋と橋脚の間を見てみると、もう一目瞭然の装置がそこにあった。橋脚と橋の構造の間を支えているワイヤーである。

一目瞭然の仕組み
ワイヤー先端のダンパー
ワイヤーは写真で見ると細く見えるけれど、かなりの太さである。さらにワイヤーが弛んだり、橋の振動で劣化しないようにダンパーという伸び縮みするバネのようなものが先端に取り付けられてあった。これが4本づつ橋の両端に設置されていた。これなら橋に不用意な力が加わっても、このワイヤーが踏ん張って橋を引っ張り続けてくれるであろう。

これで今後も橋を渡るときは安心して渡れると言うものである(本当か?)


うむ、今日の話にはオチが無い。いや、橋が落ちないようにという…。