2019年3月16日

大人とコドモ

先日スーパーのチラシを何気なく眺めていたら、何だか分かるようで分からない商品が掲載されていたのである。

その名も「こどもパン」


こどもパンって???

パンに「こども」という修飾語をつける意味が分からないし、その合成された単語の「こどもパン」も理解し難いものであった。いったいこれは何だろうとしばらく悩んでいたのであった。

やっぱり「こども」は子供の意味だよな?

 コピーには「年代問わず人気のパンです」「昔ながらの懐かしい味わいです」と書かれていることから、かなり古い時代から連綿と続く人気商品の様子である。

ということは、子供に食べさせるために開発された商品なのか?子供以外には提供されていないのだろうか?それでは他の菓子パンの存在意義が薄れてしまわないのか?

 商品名に「こども」という単語を含める必要性は何なんだろう?

カレーパンにはカレーが、アンパンにはあんこが、クリームパンにはクリームが入っているように、こどもパンには……入っているのか?

そこまで「こども」を強調するのであれば、対になる「おとなパン」があるとでも言うのだろうか?


お、おとなパン???

あった。


翌日のチラシに、でかでかと掲載されていたのであった。それも「おとなパン」ではなく、「大人パン」…、なぜこちらだけ漢字なのだ???

なんと言う納得感の無さ、新たな知識が得られたという充足感も無く、何か無意味な敗北感だけが漂う結論であった……、 がっくり。

2019年3月14日

タマゴのお名前

ここ数年、へんちくりんな名前をつけて売られているタマゴが増えてきたように思う。

「たまご博物館」の館長によれば2010年時点で既に1450種類を数えているそうだ。それも、館長が実際に購入して食したものに限っての話である。2019年現在の今はさらに種類を増やしているに違いない。

私が良く利用するスーパには「不揃いの玉子たち!」という意味有りげな名前の玉子がある。

これはきっと、「手打ちそば」のように太さがまばらであったり、手作り感満載の「自家製○○」のような均整がとれていないことを売りにした商品で、普通の玉子のようにサイズが揃っていないのだろうと漠然と考えていた。

しかしである、よく見てみると「不揃いの玉子たち!(大)」や「不揃いの玉子たち!(中)」となっており、それぞれ異なった値段で並べられている。

……、ちゃんと揃ってる。

不揃いの(中)サイズ……?

この矛盾だらけのネーミングセンス、 この玉子の由来はきっと複雑なものに違いないと考えて調べてみることにしたのである。

似たようなラベルの玉子達
いくつかの商品を比べてみたが、パッケージにはそれぞれ内容物の重さが記されている。その重さによってMサイズやLサイズとなっており、やはりサイズの揃った玉子が入っているのである。

ひょっとして「不揃い」 はサイズでは無いのだろうか?

不味い玉子と美味しい玉子、とびっきり変な味の玉子がごちゃまぜに入っているのか?黄身が入っているのと入っていないのが混ざっているのか?ひょっとして玉子とそうでないものとが混ざっているのか?もしそうなら、それはそれで大変興味をそそられるものだが…。

調べてみると、

「農林水産省鶏卵規格取引要綱」によれば、鶏卵の規格は箱詰鶏卵規格10kg、パック詰鶏卵規格10個又は6個詰めのもので、鶏卵の大小は重量で表され種類の表示を補足するための色分けは以下のように区分される。
サイズ ラベル色  重さの範囲

LL   赤色  70g以上 76g未満
L   橙色 64g以上 70g未満
M   緑色 58g以上 64g未満
MS   青色 52g以上 58g未満
S   紫色 46g以上 52g未満
SS   茶色 40g以上 46g未満

件の「不揃いの玉子たち!(中)」は52g以上64g未満なので、規格卵には当てはまらずMSサイズとMサイズの混成となり、文字通り「不揃い」ということであった。

わくわくしながら調べた割には、じつにつまらない結果ではないか…。

まぁ、それでも玉子のサイズ表記のラベルが色分けされているというのは新しい発見であった。