2012年2月28日

収入

前回、通勤のことを書いたが、もちろん給料が出るわけでは無い。それは、雇用主と被雇用者が同一人物だからである。北海道に引っ越す時に会社を辞めてから数年経つが、そんな訳で収入が途絶えたままである。働く間を惜しんで一生懸命に遊んでいるからだ。
そんな私にも僅かな収入がある。都会暮らしをしている時には想像も出来なかったのだが、僻地で土地が広いが故の収入だ。それも不労所得である。

それは、電力会社に電柱を建てるための用地を貸し付け、その賃借料を遊びながら受け取るというとても嬉しいお話である。ただし、その金額はびっくりするほど安い。

不労所得の源

敷地内に北海道電力所有の電信柱が3本立っている。そしてそれぞれの電柱に対して用地使用料として年間2000円が支払われる。2000万円では無く、ただの2000円。つまり、私の年収は6000円だということだ。はっはっはー!

ちなみに農地に電柱を建てると年額4000円と一気に2倍になる。私は農地から宅地へ変更して土地を取得したので、同一の電柱であるにもかかわらず2000円である。何か損した気分。

ここで腑に落ちないことがある。電力会社が私の土地を使っているので使用料を払うのはわかる。しかし、この電柱と電線を使って電力を使用しているのは我が家だけである。他には1軒も利用していないので、我が家の専用電力送電システムだ。そのための電柱の用地に使用料を払ってくれるというのは何か釈然としない。

我が家の電気使用契約は20Aである。月額基本料金は651円だ。おまけに、最近仕事らしい仕事をしていないのであまり電気を使うことが無く、1ヵ月の使用量が1Kw/h以下になり、基本料金半額制度が適用されて325円である。

これだけしか徴収されていないのに、6000円も逆に払ってもらって何だか悪い気がしないでもない。

昨年はあれだけ照明器具や電動工具を使用したが、結局1000円以上支払う月は無く、1年間で払った電気料金よりもらった額の方が多かった。

これは、太陽光発電や自家風力発電をも上回る、新しい形の電気の自給自足か?

床が来る!

先日、壁を入手したのに続き今回は床を購入した。
つい先日まで床をどうするかさっぱり決めていなかったのであるが、ふと思い付くことがあって唐突に全面フローリングにすることに決めた。

そうと決めれば床材を手配しなくてはならない。まずは材質の選定から始めることになった。ヒノキが良いのか、桜が良いのか?あるいは杉や松が良いのか?はたまた外国産のメープルやウォルナット材が良いのか?

早速、図書館へ行って調べて来たが、結果はよく分からなかった。それぞれに特徴があり、どれが良いかはケースバイケースであるという当然の結果しか得られなかったからだ。でも、材木の性質や種類、扱いに関して知識だけは増えた。

で、早速材木屋へ連絡し、さっき仕入れたばかりの知識と用語を駆使して床材を購入したのであった。恐らく正しい選択は出来ていないだろうし、後々困ったことになるかも知れない可能性は大いにあったが、「秋田杉の無垢材を本実(ほんざね)加工で、働きは18cm程度。目透かしはいらないので突き当て加工で。裏加工は2本、エンドマッチは不要だ。プレーナー仕上げの無塗装で頼む」という注文が出来たのでとても嬉しかったのである。

本実加工とは、板の左右に凹凸の溝をつけて板同士をはめ込む仕組みのこと。本当は合決り(あいじゃくり)という言葉を使いたかったのだが、言葉の恰好良さとは裏腹にこの加工方法では床に張ることが困難なので思い留まったのである。

無垢材(むくざい)とは、本物の木を切っただけの板という意味。集成材や合板だと、薄い木片を大量の接着材を使って貼り合わせたものなので好きでは無い。肉で例えると、無垢材を一枚肉のステーキだとすると、集成材はハンバーグやミルフィーユカツ合板は安居酒屋のサイコロステーキ(成型肉)といったところだ。肉に例える必然性は全く無いが、まあどうでもよろしい。

プレーナー加工というのは、板の表面をカンナで削って綺麗にする方法の一つ。表面がツルツルになるほど綺麗な「超仕上げ」というTVショッピング用語のような加工方法もあるが、ちょっと不自然。サンダー加工というのもあるが、これは木の表面の細胞がバラバラになるので却下。プレーナー加工は適当に機械でカンナがけしただけの状態。まあ自然な仕上りに近い方法だと思う。そして、これが一番値段の安い加工方法でもある。もちろん、一番自然な方法は腕の良い職人さんにカンナで削ってもらうことなのは言うまでも無い。

無塗装というのは言葉通りに塗装していない状態のこと。塗装品だと何を塗られているか分からないのであまり好きでは無いからだ。殆どの製品は見栄えや手入れを楽にするために、木目の呼吸穴を塞ぐようなプラスティック系のワックスを材木の中まで浸透したものだからだ。それだと何のために無垢材を買うのか分からないというものである。

ということで買ったのがこれだ。

撮影用に一部を開梱したらしい

これが私の思った通りの材料なのかどうかは届くまで分からない。意味もわからず適当に注文しているのであまり期待はしていない。ちなみに、この材木は長さが4m程ある。短い板をチマチマ張るのは嫌だし、あまり長いものだと重過ぎて持ち上げることが出来ないからだ。

この倉庫の一角にある材木を全て買った。150本もある。さっき計算してみたら、全ての床張りをしても余るではないか…。でも、もう買っちゃったしな。

 重さは全部でどれくらいあるのであろう?私が一人で受け取るのか?受け取れるのか?

 届くまでドキドキものである。

2012年2月10日

通勤

今住んでいる所から建築現場まで42Km離れている。途中の道路は北海道らしい直線道路が主である。気まぐれにコースを変更しても、どの道も殆ど直線ばかりなので景観の変化に乏しい。
とは言うものの、やはり景色は雄大で美しく飽きることは無い。

お気に入りの風景。中央奥の雪山はウペペサンケ山

どこまでも直線

いつもまでも直線

途中で見える雌阿寒岳(左)と阿寒富士(右)

これは望遠レンズで撮影したもので、実際にはかなり小さく見える


肉眼で見るとこんな感じ。小さい。遠い。



で、さらに直線道路を走ると、そろそろ現場に到着する。




ここから先は、我が家(まだ住んでいないが…)しか無いので、町道ではあるものの事実上の私道である。舗装、標識、電柱、除雪は全て私達のためにだけ存在するというなんとも贅沢な環境である。道路の突き当たりより左側が我が家の敷地であり、その私道を70m入った所にある小さい建造物が昨年建てた小屋であり、さらに50m左へ行った赤い屋根の家が解体中のブツである。


解体中の2階から見た作業小屋。雪で隠れているが牛舎跡に建っている。壁がまだらなのは塗り壁実験中だからであり、崩落中という訳では無い。森の向こうに阿寒富士が見える。

望遠レンズで撮影

こんな感じで、自宅と現場を行ったり来たりしながら解体作業、建設作業に勤しんでいるのであった。

ウサギの恩返し

その後、何度か雪が降ったもののウサギの餌場にはヒマワリの残骸が残っており、時々やってきて茎をかじっている様子。先日のニンジンもきれいサッパリと食べてしまったようである。
いつも雪原の中を餌場に向かって一直線に続く足跡であるが、今日は一ヶ所だけ他と違った軌跡があった。そしてそれは家屋の方へ向かっているのであった。

右からやって来て、そのまま軒先まで続く足跡

高まる期待!




軒下まで来たようだ。その先を見てみると、丸い糞がひとつ放置されていた。

ウサギは恩を糞で返してくれたようだ…。