2013年8月17日

手作り加工品

町内の方に誘われて腸内に肉を詰めに行って来た。

町内産の豚肉20Kgを塊で分けてもらい、農業技術なんとかセンターという所で、ソーセージ作りに参加させてもらった。センターの方に技術指導を受け、加工方法の概略から始まって、スパイスの種類およびその効能、水分量の調整、中毒予防策などを教えてもらったが、私は遅れて行ったのでそのほとんどを聞き逃してしまった。残念。

肉の塊を挽く
 塊肉からスジ等の加工に向かない部位を削り取り、適当な大きさに切ったものをミルに放り込むと、その出口からニュルニュルと挽肉が出て来る。

力のある人に混ぜてもらう
20Kgは相当な量であり、とても私の非力な腕力では混ぜることは出来ない。その量といい、粘り具合といい、まさに私が毎日作っている壁塗り用の漆喰と同じような感じである。きっと普段使っている撹拌機を使えば簡単に混ざるだろうな…、なんて考えながら力のある人に混ぜてもらっている私であった。

追加のスパイスを投下
 この時点でソーセージの素は塩味や胡椒味がついているが、ここから先は自分達で好みのスパイスを入れることが出来る。まあ、各自で思い付くまま加えたので結果は…。

成形機へ入れる

羊の腸を機械にセット
 味付け挽肉を羊の小腸へ詰め込む。まさに「腸詰め」の名に恥じない作業である。

ちょっとグロテスク
草食動物として一生を終えた羊であるから、本来であればその死後は広い草原の新鮮な草の1本でも供えてやるのが残された者の務めであるというものだが、あろうことかその死体から内臓を取り出し、他の動物の死体を切り刻んだものをその中に詰め込むという、言葉だけで聞くとまるで悪魔の所業のような作業が続く。

食べやすい大きさでひねる
 がしかし、この辺りになって来ると見慣れた「食品」としての姿を見せ始める。

業務用の大型スモーカー
小さなスモーカーは面倒臭いばかりで使うのがなかなか大変だが、さすが業務用は大きさと言い、豊富な機能といい、温度管理の簡便さと言い、まさに別次元の便利さである。

市販のベーコンやソーセージも肉の薫製加工品のようにに見えるが、あれはスモーカーを使った薫製過程を一切行わずに、単に薫製液という化学薬品たっぷりの液体に漬け込んで香り染み込ませ、その後乾燥させたものである。なので、食べた後に歯がギシギシするし、何とも言えない後味の悪さが残るので嫌いだ。おまけに砂糖と大豆タンパク等の増量物質がたっぷり入っているので、乾燥豆腐の砂糖味を食べているような(そんなものは食べたことは無いが…)気持悪さが口中に残る。市販のベーコンに至っては薫製液と砂糖が表面に残っておりベチャベチャしている上にフライパンで焼くといとも簡単に焦げ付く。これをベーコンとかソーセージ等と名乗るのはもはや犯罪ぢゃないか…。

ウイスコンシン州に住んでいた頃、ユーシンガーというソーセージメーカーがあり、その工場で巨大スモーカーで薫製作業を行っているのを見せてもらったことがある。メーカーである以上、量産体制を取ってはいるのだが、その作業工程だけは昔ながらの製法を頑に守っている正統派のソーセージ会社であった。そこは建物全体がスモーカーであり、吹抜け構造の3階の覗き窓から見ると一生かかっても食えない量のソーセージがぶら下がっていた。
今回作ったソーセージは、ユーシンガーには遠く及ばないものの、その製法はまさにそれと同じであった。 期待が高まるというものだ。

薫製完了
素人の作ったへたくそなソーセージではあったが、食感の良い香り高いものに仕上っており大変おいしゅうございました。これからも誘って下さいね、と言いながら小分けして真空パック機で袋詰めした5Kg程のソーセージを両手に抱えて帰ったのであった。

本当にうまかったな!

2013年8月15日

壁塗り

やっと壁塗り作業に入ることが出来た。かれこれ3年以上考え続けて来た懸案事項であり、何度も実験が繰り返されて来た割にはなかなか実行出来なかったものである。

何を塗るのか?どうやって塗るのか?塗ったらどうなるのか?耐久性は?分からないことだらけであった。

トロ箱の中の漆喰
一昨年、小屋の壁に8つのパターンで試し塗りを行った実験の中から一番優秀な結果を出したレシピに沿って漆喰を作ってみた。例の秘密の粉も入っているのはもちろんである。

漆喰は、素材を混合して練ってから24時間以上経過した方が良いらしく、私も素直にそれに従ったのであるが、途中で空中散歩に出かけてしまい気が付いたら24時間どころか4日も経過していたのであった。

最初の水加減が不足していたことも災いして、それはトロ箱の中で既に壁のような硬さになっていたのである。

こ、こんなところで壁になるんじゃない!

踏んでも蹴ってもどうにもならなかったが、そこはセメントや化学薬品たっぷりの漆喰モドキとは違って、蒸発してしまった分の水を加えて練り直せば何事も無かったかのように元の漆喰に戻ったのであった。私の過去の過ちも、これくらいすっきり元に戻ればどんなに楽だろうと…。

一気に塗った

見事な出来栄え
出戻り漆喰は、練り加減が良かったせいなのかとても塗り易かった。出来栄えはと言うと、鏝の使い方が致命的であったため絶望的な仕上りになった。ただ、練った物体を壁に付着させるという目的はとりあえず果たせたようである。所詮、ただの壁である。綺麗な出来栄えだが崩落する危険性があるものより、出来栄えはぶっさいくでもしっかり壁にしがみついてくれている方が何倍も良い。もちろん、これがしっかり壁に密着しているという保証は…、無いな。

入口

何か飛び出している
稿塊のデコボコした表面にたっぷりの漆喰を直接塗っているものだから、その厚みは相当なものである。55Kgの漆喰を用いても壁一枚塗りあげることができなかったのである。水分が抜けても40Kg以上もあるはずだ。これで壁がもつのか?床は耐えられるのか?それよりも、私がこの作業を続けられるのか?壁はあと40ヶ所以上も残っている。そう、まだ全体の2%程度しか終っていないのである。いや、仕上げ塗りがあるからさらにその倍の量を塗らなければならない。

気の遠くなるような作業だな…。

2013年8月14日

紐無し空中散歩




前回のヒモ付きから今度はヒモ無しに挑戦してみた。

オフィシャルから説明を受ける

文字通りに広い「広場」

機材をセット

ぐぉーーーーー!

 ということで、無事に上空へ舞い上がり空中散歩を楽しむのであった。

この熱気球は、高度計、GPS、地上と連動して追跡する地図、無線、携帯電話が搭載されており、地上のサポートカーと連絡を取りながら現在位置および高度を確認出来る。

ヒモが無いと自由に飛べる

上昇気流に乗ってさらに上空へ

朝霧の中、遠くの景色が美しい

ブロッケン現象!

 ブロッケン現象も見ることが出来た。写真だとあまり分からないが、雲に映った自分のを中心に円形の虹がくっきり見えたのである

景色を楽しむ余裕も無い程、気球は高度を変え、進路を変えて行く。パイロットは真剣な眼差しである。下で気球を追いかけるサポートスタッフも一生懸命サポートしている。風を読み、突然現れる上昇気流や天候のわずかな変化を読み取り進路を決める。もっとゆっくり空中散歩を楽しめば良いのに、まるで時間を惜しむかのような飛び方であった。

そう、空中散歩気分なのは私だけであって、ゼッケンが付いていることからも簡単に分かるように、これはレースの最中だったのである。そりゃあ、みんな真剣だよな…。

1日に2〜3レースがあり、それが4日間も続いたのである。悪天候のため中止になるレースもあったが、概ね良好な天候に恵まれバルーンフェスティバルおよびその競技は無事に終了した。

建築中の我が家が見えた
レースの期間中、建築現場はアルコール補給場所兼宿泊施設として大活躍したのであった。まあ、寝泊まりぐらいなら問題無い程度に建設も進んだということか…。

2013年8月6日

紐付き空中散歩

町内の滑走路で「飛ぶ」という話を聞いて、建築作業を放棄して駆けつけたのである。いまいちシチュエーションの分からない表現であるが、とにかくそれは飛んだのであった。

飛行準備OK
近々開催されるバルーンフェスティバルに出場予定の熱気球を所有する団体のバルーンに乗せてもらえる機会があったので、最優先で駆けつけたという訳である。

下界
係留という飛行形態で、気球はロープに結ばれたまま上昇して下降するという単純な動作をするに過ぎないが、この程度の高度でも下界を後にして非日常の空間に身を委ねるという表現が使えそうな程、普段と異なる景色を堪能することが出来たのであった。

滑走路の上を

トラックを碇代わりに

景色を楽しむ

 うほほーい!

わずかな時間の"飛行"ではあったが、日頃の鬱憤を晴らすには十分な開放感を味わえる瞬間でもあった(うっぷんがあるのか?)

8月8日から4日間、ここでバルーンフェスティバルが開催される。私達は建築中の我が家に泊まりながら、連日気球三昧の日々を送る予定なのである。そう、頑張って建築している我が家には、もう寝泊まり出来る環境が揃っているのであった。もちろん、「泥酔していれば」という条件は漏れなく要求されるが…。