それは…、あの植物が豊作なのである。アレとは何か?こんなところに書いても良いのか?どこからか誰かがやって来ないだろうか?
そんなことを気にしていては先へ進まないので、ここはみんなで一致団結してアレを収穫しに行くのであった。 平均年齢がたっぷりの大人達が事前に得ていた情報に基づき、車に分乗して我先に例の場所へ向かうのである。中には収穫を期待してトラックでやって来る者までいる始末である。
その情報の精度は高く、さすが高度な情報収集能力と設備、そして大掛かりな組織を持つ者共である。現場に到着するやいなや早速アレを発見するのであった。
豊作なアレ |
ここにもあそこにも! |
トラックの荷台に積み込む |
ここにもたっぷりある |
突然やって来たパトカー |
さて、さらに次の場所でも大量に収穫出来たので重量を計ってみると、2台のトラックで運んで来たブツは、なんと275Kgもあったのである。
豊作!
ぼやぼやしている場合では無いので、すかさず次の作業に入る私達であった。
次の作業とは、「刻む」のである。
この植物は生のままだとどうしようも無いので、ある程度乾燥させた後は、切り刻んで細かくするのである。今回は275Kgという途方も無い量なので、重機を使って粉砕機の入り口まで運ぶのである。粉砕機に入ったアレは、轟音と共に細かく砕かれ、燃やして楽しむのに適した葉っぱの大きさになって出て来たのである。
トラックの荷台から粉砕機までつまんで運ぶ重機 |
粉砕されたアレをトラックで運ぶ |
そして、粉砕されたアレを大量に積んだこのトラックの行き先は…。
他の焼却ゴミと共に奈落の底へ… |
そう、ここはゴミの焼却場である。そして放り込まれたアレとは、「大麻」であった。
なぜこんなことをしているのかと言えば、それは「野生大麻撲滅運動」という、毎年行っている町内に自生する野生大麻をみんなで頑張って絶滅を目指し、警察官、保健所職員、役場職員達の立ち会いの元で、採取からゴミ焼却場で焼却するまでを行ったということである。
参加してみて初めて野生大麻がどんな物なのか理解が出来ました。
私は植物の見分け方がさっぱり分からなかったので、最初はどれが大麻か良く分からず、適当に引っこ抜いて持って行ったら「ああ、それはヨモギだよ」と言われ、並べて見ると全然似ていないヨモギと大麻を混同する私の行動に一抹の不安を覚えながらスタートしたが、ものの10分程でちゃんと見分けが付くようになったのであった。
この日以降、草むらの近くを通ったら何となくアレが生えていないかと目が追ってしまうのである。