途中、厚床で線路の分岐跡を見学し、その駅前より眼前に広がる原野までずっと一直線に伸びる道路を眺めていた。ここは1933年に開業した標津線と根室本線との分岐であるが、その前の1925年に敷設された「殖民軌道根室線」があったところなのである。
厚床駅のホームに設置されている |
JR標津線と植民軌道の説明 |
JRの現行線や廃線跡、蒸気機関車、秘境駅にはあまり興味は沸かないが、この殖民軌道には心を鷲掴みにされるのである。かつては標津、弟子屈、鶴居、標茶など多くの地域に敷設され独自の発展を遂げていた。また、これらとは目的も運営も異なるが、美留和原野を走っていた安田財閥が所有していた釧路鉄道や、中標津空港と中標津駅を結ぶ謎の軍用軌道などもあった。
途中、この植民軌道跡地らしき所を経由して風連湖へ向かった。風連湖はサロマ湖と同じく、海へ開口部を持つ汽水湖である。この開口部は、その両端から陸地がせり出していて、北端の方は今回の目的地である「端っこ」まで行けるのである。
まずはネイチャーセンターへ寄ってから南端の春国岱付近の湿地を歩く。入り口付近に大きな鷲が柱状のものの上に陣取っていた。
鷲? |
湿地に延びる木道 |
1mの至近距離でも逃げない鷲 |
生きてるからちゃんと首も動く |
さて、いよいよ目的地の突端へ向けて出発!
グルッとほぼ一周して北端へ |
走古丹 |
ちなみに、この集落の名前は走古丹と書いて「はしりこたん」と読む。
この集落からさらに先まで行くと、やっと端っこへ辿り着くのである。
左に根室海峡、右に風連湖を見ながら進む |
この先が端っこ |
帰りは遅くなってしまったので、東武サウスヒルズで買い物を済ませて帰路に着いたのであった。